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オークス長老 宗教の自由が危機にさらされている、と語る

2009-10-19 00:25:09 | モルモン教関連
 ダリン・H・オークス長老は13日ブリガムヤング大学アイダホ
校で講演を行った中で、同性婚を否定したカリフォルニア州の
投票後、反モルモンの方向で激しい反発が生じたがこれは市民
権運動の頃南部黒人に向けられた威嚇に似ている、と述べた。

 オークス長老はまた、「一般的に神を信じない人々や他の人々
が信仰者を委縮させ、公的な場所で沈黙させようとしている」、
またその背景として「米国人の宗教への献身が人の数の面でも性
格の面でも変わりつつある。宗教に好感を持つ一般の声は減退し
ており、その傾向は宗教の自由を侵害する法律制定に力を貸して
いるとみることができる」と語った。

 この度のカリフォルニア州発議8号の場合、その成立が同性者
カップルの結婚の権利という新しく造出された「市民権」と衝突
すると考えられ、その人々の反発により宗教の自由な行使が脅威
にさらされている、とオークス長老は語る。

 「結婚の基盤に変更を加えようとする者は、古代からの制度を
守ろうとする人たちが市民権を踏みにじっていると見せようとし
たが、これは許されてはならない。発議8号の支持者たちは結婚
という制度を守護しようと憲法で保障された権利を行使していた
のである。」

 発議8号後生じた「暴行や威嚇」はそれ自体反宗教的というよ
り、反民主的なものであった。その点であの南部における、衆知
の忌まわしい黒人の投票妨害に似ている、と言ったのである。当
時連邦の民権立法措置により事態は収拾された。

 発議8号にまつわる一連の事態は最近見かけられる傾向の一つ
であり、かねてからこの傾向を見ていて今回の講演を思い立った
ものである、とオークス長老は述べた。

 [ブログ主宰者のコメント] 同性愛者の結婚については、保守
的な立場に立つ側が守勢にあって、オークス長老のコメントが教
会外から強い批判を浴び、また内部でも批判を呼ぶことは承知し
ている。カリフォルニア州の発議8号については、教会のとった
行動に強い反発があった。ただ、私としてはオークス長老の視点
と発言は、BYU学長当時以来使徒になってからもしばしば、私学
の権利、宗教の自由について一貫して、法学者として発言してこ
られたのを見てきたので、一つの見方としてここに紹介したもの
である。

 Source:
Mormon leader: Religious freedom at risk By ERIC GORSKI, AP Religion Writer – Tue Oct 13,7:33 pm ET http://news.yahoo.com/s/ap/20091013/ap_on_re/us_rel_mormons_religious_freedom_2


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4 コメント

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Unknown (Unknown)
2009-10-19 09:42:11
この度のカリフォルニア州発議8号の場合、その成立が同性者カップルの結婚の権利という新しく造出された「市民権」と衝突すると考えられ、その人々の反発により宗教の自由な行使が脅威にさらされている、とオークス長老は語る。

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同性婚を容認する事がどうして「宗教の自由な行使に脅威を与える」のか不可解ですね。

同性婚が宗教上好ましくないと考える人は、自分がそれをしなければ良いだけの事ですから。
他人が同性婚をする事に自分の宗教的信条で制限を加える必要は無いはずです。

モルモンが、「同性婚は好ましくない」と言う宗教的理念を持っているのなら、それを言動により社会に訴えれば良いわけで、法律によって規制するように働きかけをする必要はないし、その様な働きかけによって生まれた「同性婚禁止」には、まったく宗教的意味は無い。

宗教の持つ意味を全く勘違いしているとしか思えない。




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事後の騒動が問題 (NJ(事後の騒動))
2009-10-19 23:56:40
同性婚を容認することが「宗教の自由な行使に脅威を与える」と言っているのではなく、あの加州発議8号の結果、教会への激しい反発があって、礼拝堂や神殿に物理的な暴力が振るわれたり、教会員が職場で嫌がらせを受けたり、退職を迫られたりしたことは、「宗教の自由な行使に脅威を与える」とオークス長老は見ているのです。そして、それは昔南部黒人に振るわれた威嚇に似たところがある、と述べたものです。

私はモルモン教会が今回介入したことをよいとは思っていません。(イラクに米国が戦争を仕掛けたときは沈黙、ないし支持したのとアンバランス。)最近ハリー・リード民主党院内総務が8号の事態に苦情を述べたのに好感を覚えるものです。ただオークス長老の指摘はやや長いスパンで見た場合、あるいは距離をおいて見た場合当たっている部分がある、と思って掲載したわけです。

これ以上の議論はオークス長老の講演原稿を読んで、詳細に別のフォーラムで展開してもらうとよいと思います。
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Unknown (Unknown)
2009-10-20 10:13:02
>「宗教の自由な行使に脅威を与える」とオークス長老は見ているのです

オークス氏が、「自分の宗教的信条の自由」を訴えるのに、「同性婚者の信条の自由」を阻害するモルモンの行動には何も言わないのは、見識を欠くと思います。

思慮有る人間でしたら、自分の信条の自由を主張すると同時に、他者の信条の自由も認めるはずです。
その事に考えが及ばないのは、どう見ても了見の狭い人だと思えてしまいます。

自分に都合のいい事象だけを捉えて、相手を非難するのではなく、その事象が起きた原因をも考えるべきですね。「長老」と呼ばれるほどの宗教者としては。
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すでに述べましたが (NJ(すでに))
2009-10-21 23:48:13
私の見解はすでに19日のコメントに書いたとおりです。

>オークス氏が「同性婚者の信条の自由」を阻害するモルモンの行動には何も言わなかった

かどうか講演原稿に当たった上でのコメントですか。今回講演の数日前に内容を発表して記者会見を行いAP電の記者から鋭い質問を受けて回答しています。その中にUnknownさんと同じ質問がなかったかどうか確かめてください。

この場合、オークス長老は教会の指導者(組織の代表者)として、群れの内部の学生を対象に、また、事前に発表することによって全世界注視の中で語っています。ハリー・リードの立場、サンストーンの参加者とは違う立ち場にあり、今や大きくなった組織の利害を背負っています。今私は中国にいますが、中国の政府指導者は絶えず中国の利害を全面に考慮して発言しています、当然のことです。宗教を含めてどの団体、組織の代表者も同じ枠で言動を行います。引退してからの私的な回想の発言とは異なる面があることを認識すべきでしょう。

ともあれ、あまり褒められないと感じている私も、オークス長老のコメントには現時点で目をとめるべきものがあると感じて掲載したものです。
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