一粒の大根の種が、畑で時間をもらって、真っ白い長くてでっかい大根になって、種を蒔いた人に収穫されて来て、葉っぱをつけたまま、台所の目の前にある。種の重さの1万倍以上になって、ずっしりとなっている。
落ち着き払ってデンとしている。光っている。艶艶している。自然界の健康がはち切れている。ドーダッと言わんばかりの誇らしい顔をしている。
僕は、目の前の堂々とした大根を、偉いなあと思う。感心して見ている。
僕は今夜これを鰤大根にして食べる。これで大根の一生が尽きる。自然界での安らかな一生を貫き通して、尽きる。
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