こころが踊るっていいな。
こころに踊らせてあげたい。
(あ、ぼくは踊りがからっきし駄目である。リズム感がまるでない。まったくだらしのないことだ。踊りを誘って女の人が近づいてきたら、そんなことはないことだけど、ぼくは逃げ回らねばならない)
でも、こころになら踊ってもらいたい。タンゴでもルンバでもブルースでも。ハワイアンでもおけさでも。美しい女性の手を取ってやさしい腰を抱いて。
どうやったら、では、こころに踊らせることができるのか。
音楽を聴かせてあげたらいいのか。トーシューズを買ってあげたらいいのか。
*
こころが楽しく踊り出すとぼくの脳の中で快感ホルモンのドーパミンが流れ出す。するとぼくの頬は一気にバラ色に染まる。わくわくした心臓はトロンボーンを奏で、突き出た唇はトランペットを吹き出す。
*
こころが軽快に踊り出すにはどうしたらいいのか。
こころをその気にさせたらいいのだ。そう。愉快にしてあげたらいいのだ。簡単なことじゃないか。楽しくさせてあげたらいいのだ。
*
なあんにもなくて楽しくさせられる?
楽しいことって?
楽しいことを考えたらいいはずだ。
それもこころに一任はできない? こころに楽しいことを次から次に考えさせる。それを傍でぼくはにっこりして見ている。
ううん、消極姿勢だなあ。「こころが踊り出す発表会」に参加していないじゃないか、それだったら。
*
もっと積極的にならなくちゃ。ぼくのこころのことなんだよ。踊り出したいこころを踊らせる企画にもっとポジテイブな姿勢を取ろうじゃないか。
*
こころが明日踊り出します。みなさん見に来てください。場所は梅の咲いた春の庭です。琴の伴奏は午前九時からと午後一時からです。僕のこころの出番は都合二幕しかありません。
こころが見える? はい、梅の花に変化身しています。踊りの振り付けは風に頼んでいます。あなたのこころも連れてきてください。いっしょに踊ってもらってもかまいません。
今日からどきどきしています。ぼくのこころはもうあでやかな頬紅をつけました。
こころに踊らせてあげたい。
(あ、ぼくは踊りがからっきし駄目である。リズム感がまるでない。まったくだらしのないことだ。踊りを誘って女の人が近づいてきたら、そんなことはないことだけど、ぼくは逃げ回らねばならない)
でも、こころになら踊ってもらいたい。タンゴでもルンバでもブルースでも。ハワイアンでもおけさでも。美しい女性の手を取ってやさしい腰を抱いて。
どうやったら、では、こころに踊らせることができるのか。
音楽を聴かせてあげたらいいのか。トーシューズを買ってあげたらいいのか。
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こころが楽しく踊り出すとぼくの脳の中で快感ホルモンのドーパミンが流れ出す。するとぼくの頬は一気にバラ色に染まる。わくわくした心臓はトロンボーンを奏で、突き出た唇はトランペットを吹き出す。

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こころが軽快に踊り出すにはどうしたらいいのか。
こころをその気にさせたらいいのだ。そう。愉快にしてあげたらいいのだ。簡単なことじゃないか。楽しくさせてあげたらいいのだ。
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なあんにもなくて楽しくさせられる?

楽しいことって?
楽しいことを考えたらいいはずだ。
それもこころに一任はできない? こころに楽しいことを次から次に考えさせる。それを傍でぼくはにっこりして見ている。
ううん、消極姿勢だなあ。「こころが踊り出す発表会」に参加していないじゃないか、それだったら。
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もっと積極的にならなくちゃ。ぼくのこころのことなんだよ。踊り出したいこころを踊らせる企画にもっとポジテイブな姿勢を取ろうじゃないか。

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こころが明日踊り出します。みなさん見に来てください。場所は梅の咲いた春の庭です。琴の伴奏は午前九時からと午後一時からです。僕のこころの出番は都合二幕しかありません。
こころが見える? はい、梅の花に変化身しています。踊りの振り付けは風に頼んでいます。あなたのこころも連れてきてください。いっしょに踊ってもらってもかまいません。

今日からどきどきしています。ぼくのこころはもうあでやかな頬紅をつけました。