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透かし百合が咲いている。キレイだ。黄色の透かし百合である。草丈は1mを優に超えている。ほっそりしているのに、頭に大輪を開いている。書斎の窓からそれがよく見える。わたしに朝の挨拶をしてくれているようにも思える。「おはようございます。わたし咲きましたよ」「おはようございます。見ましたよ。キレイですね」。言葉を交わす。朝の日が東の空から斜めに届いている。気温は低め。爽やかな朝だ。
鹿の子百合はまだまだ咲くのが遅れている。テッポウユリは已に白く細長い蕾を、幾つも見せている。百合が咲き出すと我が庭は一気に夏に突入する。