夕方6時半まで外に出ていた。
畑仕事に従事した。
カシウリ苗、西瓜苗、トマト苗を植えた。休み休みで。
遊び仕事に近いからだったからだろう、すこぶるすこぶる楽しかった。
お爺さんが、こんなに楽しくしていていいのかなあ、と思ったほどに。
夕方6時半まで外に出ていた。
畑仕事に従事した。
カシウリ苗、西瓜苗、トマト苗を植えた。休み休みで。
遊び仕事に近いからだったからだろう、すこぶるすこぶる楽しかった。
お爺さんが、こんなに楽しくしていていいのかなあ、と思ったほどに。
1
麦の畑の中に道がある。そこを走った。車で。あんまりいい風が吹いているので、しばらくドライブを楽しんだ。
2
雲雀の声を聞いて楽しんだ。「そこを行く人間さん、歌を歌うから聞いてくれ」と催促しているような気がして。
3
一面ずっと麦の畑が続いている。風が麦の穂をわずかに波立たせて、広い凪の海を思わせた。
4
麦にはいろいろ種類があるらしい。もう黄色く色づいている麦畑もあったし、まだ青々としてしている麦畑もあった。
4
部欄に椅子を持ち出して来て、そこに坐って、しばらくお茶を飲んだ。家内の運んで来た蓬団子を頬張りながら、お喋りもした。
5
隣家の瓦屋根を見上げて彼が、「ほう、小雀の声じゃないか」と言った。
僕には聞き分けられない。親雀と小雀の声の違いが。
6
明日から5月。もう小雀がここまで育ってきているらしい。雀は3年前後を生きるらしい。
1
午前中に友人がやって来た。
僕が昨日、発芽した胡瓜苗がいらないかと、電話をしていたからだ。
2
ズッキーニは好きじゃないらしい。苗は持ち帰ってくれなかった。トマト苗も要らないと。彼は欲を張らなかった。植える畑がなくなったと説明した。
3
その代わり、我が家の畑のセロリを庖丁で切って持ち帰ってくれた。
セロリは我が家があまり食べない。僕は好きなんだが。
僕の見えているフィールドはとてもスモールである。
でもこれでいい。
これくらいで丁度いい。
僕を満足させている。
それ以上に広がっても使いこなせない。
書斎の窓から見えているのは青空。浮かんでいる白い雲。隣家の屋根瓦。庭の木々。花壇の草木。草木の花々。遊びに来ている雀さんたち。白い蝶々。
1
さ、外へ出よう。
2
雀が呼んでいる。お爺さんはそんなふうに思っている。いい気なもんだ。
3
雀たちは庭に設けた餌場の餌に集まって来るのであって、お爺さんを呼んでいるわけではない。それなのに。
4
ま、いいじゃないか。兎に角外へ。クダケ米もあげよう。
5
あ、そのクダケ米ももう底を突いてきた。一袋も貰ったのに。毎日あげているから減っても来る。
6
日当たりの所に行って座椅子に座っていよう。ぼんやりとしていよう。春の空を眺めていよう。これが心地よいのだ。
7
みな社会に出て、それぞれにそれぞれの職務について、重い責務を果たしているというのに、この老爺は無作為無行動だ。このていたらくはどうだ。
1
世の中のことにあんまり興味を湧かさなくなっている。このブログを書き継ぐことにも。
2
世間のことはなんでももうどうでもよくなっている。よくないことなのかもしれない。
3
わたしの棲息する場を小さく小さくしているようだ。庭と畑が少しあれば、それで1日遊んでもらえているのだ。
4
それで十分すぎるほどに幸福なのだ。すくなくとも不快を感じていない。草毟りをして土を弄っているのが、老爺に似合っているのだ。
5
蝋燭の火が消えかかっているのだ。これでいいのだ。とも思う。
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世の中のことにあんまり興味を湧かさなくなっている。このブログを書き継ぐことにも。
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世間のことはなんでももうどうでもよくなっている。よくないことなのかもしれない。
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わたしの棲息する場を小さく小さくしているようだ。庭と畑が少しあれば、それで1日遊んでもらえているのだ。
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それで十分すぎるほどに幸福なのだ。すくなくとも不快を感じていない。草毟りをして土を弄っているのが、老爺に似合っているのだ。
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蝋燭の火が消えかかっているのだ。これでいいのだ。とも思う。
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ときおりツバメの声が近づいて来る。我が家にお越し頂いていいのだが、寄りついてくれない。巣作りの条件が適合しないのだろう。
老爺が小さい頃には、家の中の茶の間に巣があった。卓袱台の上に垂らした裸電球の、その円い覆いの、真上のあたりに巣があった。
玄関も障子戸も一日中開いたままだから、ツバメさんは出入り自由だった。少年が目を覚ます早朝には、彼らはもう虫を探して出掛けていた。