４
なぜそんなにしてまでわたしを守ろうとなさったか。それを考えるとしみじみとした気分になります。それだけの価値があったとは思えません。価値をあらしめて下さっていたのです。
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今日を元気にして過ごすことができました。おかげさまであります。守られたからです。守るのは難しかったはず。それをそうとせずに、守り抜いて下さったのです。
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９月３０日が過ぎていきます。午後８時です。今日は中秋の名月だそうです。外に出て見てきます。名月が仰げるのです。有り難いことです。
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天上天下に、わたしを守っていて下さっている方が大勢いらっしゃいます。目には見えないのですが、惜しむことなく努力を注いで下さっています。
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そのお陰を蒙って、わたしは守られてきました。それで今日まで元気にしています。生きています。
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かずかず病気もしましたが、そこを超えて来ています。そこに止まらずにそこを抜けて進んできています。有り難いことです。
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秋野菜の種蒔きが中心です。なにしろあれやこれやいろいろの野菜の種を買ってきています。種を蒔くといっても、事前に土作りをしておかねばなりません。準備するまでが一苦労です。
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とにかく体を動かしました。なんだか働いたぞという感じがしています。これが快感なのです。自己満足なんですがね。
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種蒔きをした秋野菜は喜んでいるでしょう。なにしろ、わたしの行動によってはじめて彼らは日の目を得ることになります。生命復活劇が可能になるのです。この老爺を神様みたいに仰いでいるのかも知れません。
３
最後は水遣りをします。これも東西南北。これだけでも疲労困憊します。なにしろこの老爺はよろよろしています。よぼよぼなのです。
４
暗くなってきましたので、引き上げて来ました。夕方には風も吹き荒れました。こんな風の中に居たらきっと風邪を引いてしまうと心配になりました。
５
これだけ老爺になっても楽しめることがあったんです。よかったなあと思います。
１
はい。働きました。老爺は働きました。まあまあまあ、お疲れさんであります。休み休みなんだけど、午前中２時間、昼間に２時間、また夕方に３時間と。元気ですなあ。いや、畑に居ると不思議不思議、元気な気分になります。
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畑に出ているとあれやこれやするべきことが見つかります。畑は我が家の東西南北にあります。離れたところにもあります。あっちへこっちへ行きます。
お昼は冷や麦。当地は麺工場がたくさんある。
乾麺を茹でてもらう。つけ麺で啜る。青紫蘇を細かく細かく刻む。海苔をちぎる。唐辛子をきかす。焼き胡麻の擂り胡麻のつぶしたのをたくさん入れる。つるつる啜る。あっという間に終わる。
お野菜は茄子。もやしと一緒に茹でて、油とマヨネーズに和えて食べた。デザートに梨と栗の甘煮を食べた。
食前に２時間ほど農作業した。日照りが強くなって、汗を掻いた。疲れた。でも、昼間からビールを飲もうとは思わない。
書けると思って書く。すると書ける。
☆
それがいまはどうだ。書けるという気持ちが起きてこない。
だから書けない。
詩が書けない。
悲しい。
☆
待っても待っても書けない。
書ける気持ちが起きてくるのを待つ。ひたすら待つ。
でも、書けない。
☆
手掛かりさえない。一行も浮かんでこない。
ふ。おかしい。
セロリを植え付けた。２株。パセリが１株。有機石灰、有機牛糞肥料、化学肥料を混ぜて土を作ったあとで。
老爺のままごとだ。
ままごとは老爺になっても楽しい。
なんのことはないのに。土いじりをしばらくしただけなのに。人様のお役に立つことでも何にもないのに。
１時間足らずでこころが満タンになった。たっぷり潮が満ちた。深呼吸がおいしい。
６
「それだけじゃ足りないな」と言って、家内は欲を出した。裏の畑に冬瓜のでっかいのが４個も実ったので、これも２個。
青紫蘇が花をつけているので、これも珍しそうだから、４袋。葉っぱを摘んで丁寧に洗って袋詰めにした。
取り立ての薩摩芋が２袋、万願寺唐辛子が４袋、シシトウが２袋。薩摩芋はまだ収穫の時季が来ていないが、そのほかは収穫が終わっている。我が家だけでは食べきれないほどに実った。
５
畑に今年は珍しく香草のバジルがたくさん育った。勢いがいい。秋野菜を植え付けるので、これを引くことにした。捨てるのがもったいなくて、売りに出すことにした。葉っぱを摘んで、洗って、丁寧にビニール袋に入れる。８袋こしらえた。
お客さんはお年寄りが多いらしい。バジルなんて食べる人がいるのだろうか。買ってくれる人がいるだろうか。バジルをいれて料理をするフランス料理なんて、みなさん興味を起こしてくれるのだろうか。
