1
・・・死ぬ時には、死ぬが宜しく候。・・・これはこれ、災難を逃るる妙法にて候。
2
これは良寛禅師の言葉。「妙法」とは「最上最高の決着法」ということか。
3
あれもこれも、「宜しく候」で受け止めていいのだ。
4
つまり、我が身に受けたあれもこれも、それでよかったのである。
5
免れることができないのだから。
6
だったら、「それでよし」で受けた方が気が楽である。
7
後々に、苦にしない方がいいのである。
8
修行して、無理をして、腹を据えなくともいいのである。
9
「宜しく候」「目出度く候」で、打っちゃってしまえばいいのである。
10
日が昇って宜しく候。日が沈んで目出度く候。
11
今日を生き永らえて宜しく候。今日を限りで目出度く候。
12
そううまくいかぬ。くよくよ悔やむ。悩む。引き摺る。重たくなる。悲しくなる。それもそれで、しかし、宜しく候なのだ。
13
そのステップを踏んで次へ展開していくのだから、目出度く候なのだ。
14
万事は仏陀のおはからいなり。我が計らいには非ず。
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我が計らいで計ったら、「宜しからず候」に思えるが、そう思うことが、修行になってもいるのだ。
16
悲しんで苦しんで、それで次へ展開して行くのだ。
17
万事は、結局するところ、宜しい方へ宜しい方へと展開して行くのだ。