「男山酒造店」
はるか昔、親子の神が出会った地。
阿賀川や只見川などの大小の川が交わり交通の要衝だった地。
会津は、古くから、人やモノが出会い、豊かな文化や営みを育んできた。
そんな、人と人、大地の結び目だった会津から酒づくりを再生する。
人の力、自然の恵みを、いただきながら、ふと気づくといつもそこにあるようなお酒をつくる。
時間や場所を選ばず、その酒を囲む人の心をなごやかにするようなお酒をつくる。
私たちのお酒を好きになってくれた方ともっとつながり、新しいお酒の可能性を広げる。
みんながひとつになれるお酒を、ここ会津から。
醸した一滴が水面に映る波紋のように、人と人を結ぶ輪を重ね、ひろげていく。
蔵を再生した時の想いをいつも大事に、結び育まれたご縁をいつまでも大切に、立ち止まることなく、さらに先へ。
会津男山は挑戦します。
「酒造り」20年ぶり復活へ!45歳孫継承 会津美里・男山酒造店 2020年11月17日
150年の歴史を誇る会津美里町の蔵元「男山酒造店」が、この冬から約20年ぶりに酒造りを復活させる。6代目の死去で途絶えていたが、孫で千葉県出身の小林靖さん(45)が蔵の伝統を引き継ぐ覚悟を固めた。仕込みを目前に控え、小林さんは「たくさんの人に支えられてきた。みんなが味わって和やかな気持ちになれる酒を目指したい」と意欲を燃やす。
男山酒造店は1865(慶応元)年創業。「會津男山」を代表銘柄に、最盛期の昭和40年代には年間約36万リットル(一升瓶約20万本分)を生産していた。しかし、日本酒の需要の落ち込みなどを受け、出荷量が減少。1998年、6代目の千葉義徳さんが亡くなったのを機に、生産を休止した。
使われなくなった蔵は、叔父の千葉不二彦さん(73)が7代目として引き継ぎ管理していたが、小林さんはずっと気に掛けていた。母の実家であり、幼いころは夏休みに必ずと言っていいほど訪れた。広い蔵に入って駆け回ったり、祖父らと夕暮れの縁側で涼んだりした思い出が、どうしても頭から離れなかった。
4年ほど前「廃業して、建物を壊すかもしれない」といとこから聞いた時、「あの場所がなくなるのは受け入れられない。自分が何とかしたい」という思いが湧き上がってきた。
気持ちは日々膨らみ、約20年勤務した東京都の会社を、周囲の反対を押し切って退職。2018年から会津若松市の蔵元で本格的に酒造りを学びながら、県清酒アカデミーに通って技術を習得した。酒造りの複雑な工程を理解するのは、想像以上の苦労だった。どんな細かなことでもノートに書き記し、酒造関係の書籍も集めて読み込んだ。
昨春に妻真由子さん(44)と長男の春親君(7)を呼び寄せ、今年7月に男山酒造店の8代目を継いだ。
仕込みを前に、蔵では機械の調整などが続き、慌ただしい日々が続く。経験豊かな蔵人を迎えて臨むが、小林さんの緊張は高まる。「あっ、あの作業を忘れていた」と夜中に目が覚めることもあるという。
地元のコメにこだわり、原料として県オリジナル酒造好適米「夢の香」「福乃香」などを使う。12月下旬には、醸造工程の最終段階「搾り」に入る。「再開に向けて携わってくれた人たちに味わってほしい。会津男山を好きになってくれる人とつながり、新しい酒の可能性を広げていきたい」。8代目として、新たな蔵の歴史を刻むつもりだ。
*https://www.minyu-net.com/gourmet/sake/news/FM20201117-558395.php より
男山酒造店 福島県大沼郡会津美里町旭杉原字村東乙九十四番地
代表銘柄
会津男山
INOMATA65
原材料名…米(国産)、米麹(国産米)
精米歩合…65%扁平精米
原料米…麹米:福島県産「夢の香」
掛米:福島県産「天のつぶ」
アルコール分…16%
タイプ…生酒/火入れ
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