「おなめ」
主な伝承地域 秩父地域
主な使用食材 麦こうじ
歴史・由来・関連行事
「おなめ」は、麦こうじと大豆を使用した発酵食品である。冷蔵庫で保存すれば半年以上日持ちすることから、保存食としても重宝されており、ご飯がすすむ料理として日常の食卓で食べ継がれてきた。秩父地域を中心に、武蔵野台地北端や東北部地域、入間台地などで食されている。 材料となる「おなめこうじ」は、水に浸しておいた大麦と炒った大豆を蒸し上げ、こうじ菌を混ぜ合わせて作られる。作るのに手間がかかり専門知識が必要なため、現在は「おなめこうじ」自体が販売されている。具材となるのは、季節の食材のほか、塩漬けのナスや椎茸、シソの実、古生姜など、家庭によってさまざまである。
食習の機会や時季
常備菜として秩父地域などでは普段から食卓にのぼる郷土料理。塩気が強く、食欲をそそる味わいであり、土用など、夏の暑さで食欲の出ない時期や、農家の繁忙期の食欲増進の一品として重宝されてきた。
飲食方法
塩と砂糖、水を煮立てたら、35~37℃くらいの人肌ほどの温度に冷まし、おなめこうじを加えて保存する。毎日かき混ぜれば1~2週間で出来上がるが、かき混ぜずに作ったほうが仕上がりはきれいになる。春先はフキノトウ、夏はミョウガを刻んで入れることもある。
保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
家庭で作られているほか、秩父や入間地域のサービスエリアや道の駅で販売されている。
*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/33_25_saitama.html より
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