電力問題について終わりにしたのですが、「ねこ庭」のブログを読み、何を勘違いしたのか「原発推進論」と解釈した人がいます。プログで述べたのは、現時点における電源としては、通産省の数字が妥当だろうと言うもので、将来にわたり原発比率を維持するという意見ではありません。
「脱原発」、「原発の即時停止」をEUに訴えた5人の元総理を批判したのは、現実を無視した極論だったからです。彼らはおそらく、「再生エネルギー」100%の社会を描いているのだろうと思いますが、まだ開発途中の「再生エネルギー」なのに、原発の全廃を実行したら日本国中がブラックアウトします。
原発には巨大な利権が絡んでいると言いますが、石油と天然ガスも既に世界的利権構造があります。巨額の資金が動く業界に利権はつきもので、「再生エルルギー」も、マーケットが巨大になるとそうなります。さほど巨額でなくても、資金の潤沢なNHKにも利権構造があり、政治家たちが蜜に群がっています。
こう言う意見を言うからといって、業界の利権を容認しているのだと、そう言う早とちりをする人はいないと思いますが、事実を指摘し警鐘を鳴らすことと、事実を推奨していることを混同してはいけません。
〈 2018年の電源構成 〉
火力 77% 原子力 6% 再生エネルギー 17%
〈 2030年の電源目標 〉
火力 41% 原子力 20~22% 再生エネルギー 36~38%
経済産業省の電源目標計画を見ながら、下記の基本的な事項を再確認しようと思います。経済産業省の広報だけでなく、社団法人・日本原子力産業会や原子力規制委員会などが資料を公開していますから、簡単に調べられます。
1. 再生 ( 可能 ) エネルギーとは、何を言うのか
2. グリーンエネルギーとは、何を言うのか
3. バイオマス発電とは、何を言うのか
4. 世界各国の原発の状況は、どうなっているのか
5. 日本の原発の状況は、どうなっているのか
〈 1. 再生 ( 可能 ) エネルギーとは、何を言うのか 〉
「再生可能エネルギー(Renewable Energy)とは、石油や石炭、天然ガスといった有限な資源である化石エネルギーとは違い、」「太陽光や風力、地熱といった地球資源の一部など、自然界に常に存在するエネルギーのことです。」
「その大きな特徴は、〔枯渇しない〕〔どこにでも存在する〕〔CO2を排出しない・増加させない〕」の3点。」
「平成21年8月施行の〔エネルギー供給事業者による非化石エネルギー源の利用および化石エネルギー原料の有効な利用の促進に関する法律〕において、具体的な種類が規定されています。」
「具体的な種類:(1)太陽光、(2)風力、(3)水力、(4)地熱、(5)太陽熱、(6)大気中の熱その他の自然界に存在する熱、(7)バイオマス(動植物に由来する有機物)の7種類。」
これとよく似た言葉で、「グリーンエネルギー」があります。早とちりする私は、今回再確認するまで「クリーンエネルギー」と思い込んでいました。
〈 2. グリーンエネルギーとは、何を言うのか 〉
「グリーンエネルギー(グリーン電力)とは、太陽光・風力・水力・地熱・バイオマスなどから作られるエネルギー(電気)のことです。」
「 これらの資源は枯渇しないため再利用が可能であり、地球温暖化の原因となるCO2の排出や廃棄物が少ないことから、環境への負担が少ないという特徴があります。」