今回は、紹介した記事がどの勢力の「虎の尾」なのかを説明します。これにはかって紹介した「祭りの薬売り」の伊藤貫君の意見が、羅針盤となります。
〈 アメリカの対日政策 〉
1. どんなことがあっても、日本には再軍備をさせない
2. たとえ中国、韓国、北朝鮮が核を持っても、日本にだけは核を持たせない。
3. 日本を永遠に保護国、植民地にしておく
大東亜戦争で勝利して以来、この政策を持ち続けているのは「アメリカのグローバル勢力」です。ジャパンハンドラーを日本の中枢に送り込んでいるのも、彼らです。「 LGBT法」の成立時に、露骨な内政干渉をしたエマニエル大使がその一人でした。大使の脅し文句を知った首相が、大慌てで同法を成立させた経緯を私たち国民はこの目で見ました。
日本が今もってアメリカの保護国であり、属国だという現実を嫌でも知らされました。従って首相を邪魔している3つの勢力の中で一番厄介なのが、「アメリカのグローバル勢力」ということが分かりました。
「憲法改正」をした日本が経済を再建し、再び世界第2位の経済大国になったら、アメリカは日本を属国にしておくことが難しくなります。彼らが一番警戒しているのは、「憲法改正」と「皇位継承問題」です。GHQが実施した「11宮家の皇籍離脱」に反する動きは、徹底的に反対します。
ここまで説明しますと、岸田首相が踏んだアメリカの「虎の尾」は、「憲法改正」、「皇位継承問題 ( 11宮家の皇籍復帰 ) 」、「日本経済の活性化策」だったことが分かります。もう一つ追加すると、首相がした日中友好促進のための「文書交換」、一年ぶりのにこやかな首脳会談が「虎の尾」です。
「アメリカのグローバル勢力」は自分たちが中国に接近し、経済支援をするのは自由でも、日本が彼らを差し置いて中国と親しくすることは許しません。以前それをして徹底的に攻撃され、政界から追放されたのが田中角栄首相でした。有名なロッキード事件が、アメリカの仕組んだ田中氏失脚工作だったことを思い出せば、「日中の独自外交」は現在でも「アメリカの虎の尾」であることが分かります。
紹介した記事の中では、「国益より省益優先」の財務省が数では目立ちます。日本最強の官庁である財務省は、首相が国民に約束する「減税」と「国債発行」「積極財政」に大反対です
「日銀 国債購入1000兆円に」「大規模緩和10年の累計」
「首相の所信表明原案判明」「減税念頭に還元策検討」「燃料費補助 来春まで」
「物価高克服へ税収増還元」「首相所信表明」「賃上げ経済〈3年で変革 〉」
「23年度予算膨張127兆円」「13兆円補正決定」「借金で経済対策裏付け」
「国の借金1300兆円迫る」「賃上げ持続、再来年に実現」「トリガー凍結解除検討」
「投資減税、賃上げ要件延長」「消極的なら法人税優遇せず」
したがってこのタイトルのついた記事は、全て財務省の「虎の尾」で「岸田下ろし」の原因になります。同省が実行した一番悪辣な手段は、無能な鈴木財務相を使い、岸田首相のハシゴを降ろさせた事件です。岸田総理が何度も国民に約束し、閣議決定までした「増税分の国民への還元」政策を、愚かな財務大臣が記者会見で反故 ( ホゴ ) にしました。
「国民へ還元すると首相が言っている増税分は、もう使ってしまったから無い。」
これ以上説明する気になりませんが、日本をダメにする動きを変えない点で、同省はアメリカの国策の 3.番目に協力していることになります。
最後に残る「日本のグローバル勢力」経団連の「虎の尾」の記事は、次のとおりです。
「賃上げ持続、再来年に実現」 「投資減税、賃上げ要件延長」「消極的なら法人税優遇せず」
「価格交渉拒否は独禁法違反」「政府指針、中小賃上げ促進」
安い労働力を確保し利益を上げたい経団連は、「賃上げ」に大反対です。下請けである中小企業への支払いも、安いままにしておきたい彼らです。「中小企業の価格交渉」に応じる気もなく、無視したいのに、首相は中小企業の味方をしました。だから彼らも、「アメリカのグローバル勢力」と「財務省」の岸田下ろしに同調します。
「アメリカのグローバル勢力」は、日本の「持株会社」禁止を解除させ、経団連への潜り込みに成功しています。「日本のグローバル勢力」、つまり「経団連」はすでに彼らの協力者です。「トロイの木馬」である反日左翼マスコミと反日左翼学者は、今さら言うまでもなく彼らの従者でしかありません。
マスコミが叩きまくり、多くの国民も批判している岸田首相ですが、3つの勢力と戦っていると知れば、少しは見方が変わるのかも知れません。安部派叩きを利用して、目の上のコブである同派を政界から追放したり、責任逃れのため岸田派の会長を辞任したり、保守政治家として矜持のない姿ですが、首相が戦っている相手の大きさだけは理解しておいて良さそうです。
安倍元総理も、妥協したり攻めたりして3つの勢力と戦い、「虎の尾」を踏み続け、最後は彼らに消されたのだと、そんな気がしています。岸田首相が演説会場で、侵入した若者 ( ばか者 ) に爆発物を投げられた事件が、安倍氏のケースに似ていると思うのは私だけでしょうか。
「岸田首相は、なぜ 3つの勢力の攻撃を受けるようになったのか ? 」
「どこで彼らの尻尾 ( 虎の尾 ) を踏んだのか ? 」
以上で、予定していた全ての紹介が終わりました。ここでシリーズを終わって良いのですが、検討の過程で生じた疑問を、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々へ紹介したくなりました。
「パーティー券問題」の発端を作った人物は、誰なのか。自民党の政治報告書に記載漏れがあるとして、裁判を起こした人物は何者なのか ?
この情報を紹介し、次回を最終回にしようと思います。