共同通信社が「パーティー券問題」を初めて報道したのは、11月21日です。4面の政治面にページの約半分を占める4段組の記事ですが、まだメインの扱いではありません。参議院本会議へ向かう岸田首相の写真と、報道各社の世論調査による「内閣支持率」の一覧表が掲載されています。
重要な記事ですから、タイトルも紹介します。
「内閣支持率20%台」「減税裏目、首相「袋小路」に」「政治と金、新たな火種」
長い記事なので書き出しの13行と、該当部分の途中の10行を紹介します。 ( ブログと、新聞記事の行数は一致しません。 )
〈 書き出しの13行 〉
・岸田文雄首相の政権運営が、袋小路に陥っている
・報道各社の世論調査で、内閣支持率は軒並み20%台を記録
・減税を盛り込んだ経済対策も低評価で、政権浮揚の切り札との期待は裏目に出た
・与党内では「末期的」との悲鳴が上がる
・首相は2023年度補正予算案の成立で再起を狙うが、自民党5派閥に「政治とカネ」の問題が浮上
・新手な火種となりそうだ
〈 途中の10行 〉
・弱った政権にとって新たな不安の目は、首相率いる岸田派を含む5派閥の政治資金問題だ
・政治資金パーティーの収入を、18~21年度分の政治資金収支報告書に約4千万円分過少記載したとする告発状を受け、
・東京地検特捜部が、派閥担当者らを任意聴取したことが判明した。
共同通信社は、この翌日から「パーティー券問題」を大きく報道するようになります。一気に加速する報道が分かるように、日付と記事のタイトルをまとめて紹介します。
11月22日 「自民岸田派 収支報告書訂正」「首相、過少記載の裏金否定」「野党、派閥マネー標的」「岸田氏三重苦、泥沼」
11月25日 「自民5派閥 不記載疑い」「22年分政治資金報告書」「パーティー収入148万円」
11月26日 「派閥とカネ 野党照準」「二階派 194万円記載なし」「自見大臣側からの支出」「20万円なぜ記載漏れ」「自民5派閥 パー券収入」「裏金の疑念、払拭に躍起」
11月27日 「政治資金に透明性を〈自民〉」「〈立民〉派閥幹部の説明必要」
報道が加熱するのは、12月に入ってからです。4面だけでなく、一面のトップ記事となり、関係者の顔写真も掲載されます。煩雑なので途中を省略して、12月13日から16日までのトップ記事だけを紹介します。( 16日以降はまだ机の横に積み重ねたままです。)
12月13日 「パー券裏金問題」「松野氏更迭あすにも」「官房長官不信任案は否決」「立民 不信任対応批判」「否決後の更迭 ちぐはぐ」
12月14日 「裏金問題〈自民を一新〉」「首相 きょう松野氏ら更迭」「経産相に斎藤前法相」「岸田内閣不信任案を否決」
12月15日 「松野官房長官 辞任」「首相、裏金問題で更迭」「〈質問答えた〉議員辞職否定」「経産相に斎藤前法相」「国対委員長 浜田前防衛相」
12月16日 「パー券裏金問題」「安部派退場 力学変化」「権力基盤、液状化の危機」
記事の紹介でスペースを使い、予定した下記疑問の説明ができませんでしたが、次回は共同通信社の記事を元に的確な説明をいたします。
「岸田首相は、なぜ 3つの勢力の攻撃を受けるようになったのか ? 」
「どこで彼らの尻尾 ( 虎の尾 ) を踏んだのか ? 」