「報道」がメインテーマの映画といえば、最近では「スポットライト」
闘う相手=キリスト教、で神父が引き起こしている性的虐待の実態が暴かれる。
こっちは1971年、泥沼化していたベトナム戦争の裏にあった最高機密文書をめぐる報道。
闘う相手=ニクソン!
政府の実態を知り正義感でこの最高機密文書をリークした人物がいた(ダニエル・エルズバーグ)
「自分が刑務所に入るとしても、それで戦争が終わらせるなら実行するべきだ」
いち早く NYタイムズ がこの最高機密文書を手に入れ、スクープ。
この物語は次にそのスクープに飛び込んでいくワシントン・ポストの話。
ワシントン・ポストにとって、このタイミングは最悪でちょうど上場した翌日。
上場一週間以内に非常事態が起こると、銀行側が上場取り消しをする可能性があったのだ!
しかも翌日、いち早く報道した NYタイムズ はニクソンから猛攻撃を浴びる。
記事の差し止め命令訴訟、新聞の発行一時停止など…
ワシントン・ポストもそうそうに資料を入手し、翌日の報道を検討する。
その時の社主が、急逝した夫の後をうけて社長になっていた女社長(メリル・ストリープ)
賛成反対渦巻く中、最後の結論は彼女に託される…
メリル・ストリープもハンクスも相変わらず惚れ惚れするほど、上手い。
キーマンを演じる ボブ・オデンカーク の化けっぷりといい(まだ若いのに...)
ブラッドリー・ウィットフォード(ゲットアウトのお父さん)の今回も微妙に気持ち悪いところといい(笑)etc...
そんな熱いシーンを繋いだ小気味良い「直球勝負」の映画に仕上がっている。
一方、2018年の現実。
米メディアはニクソン時同様、トランプから公に攻撃を受けている。
日本でも政府からのメディア敵視が表面化し、これは世界的な傾向とも言える?
スピルバーグが急ぎ製作し公開した(史上最速で完成)という意味は、この状況からうかがい知れる。
一方その2
The Post、ワシントン・ポストは既にアマゾンのベゾス氏に買収されているという現実(汗)
一方その3
ワシントン・ポストもいいが、最初にスクープした NYタイムズ の中心人物 ニール・シーハン がテーマの本・映画はないのか?出来ないのか?