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著者ロバート・キンセルは、同社CBO(副社長)
なので基本、YouTube絶賛本。
個人から行う「発信の価値」、をエンハンスしたところに、YouTube の価値があることを理解。
キルトから始まった街の再生、ゲームの中継?!?、ハウツー動画、カリスマ美容ブロガー etc…
これが可能にし、加速させたのが、スマホの登場。
2005年 YouTube設立
2006年 Google社が買収
2007年 日本でサービス開始 =IPhone登場の年!
知ってはいたものの、改めて強調され「確かに」となったのが、YouTubeは報酬を製作者に払っていること。
またアクセス総数の実態も面白い。
アクセス数には、テレビが普及しきっていない、あるいは政治的にメディアが抑圧された途上国がかなり含まれている。
映像のチカラ、が言葉の壁を越えることを可能にしたわけだ!
反面、ポジティブ過ぎで気になるところもある。
どこで触れるかを気にしながら読み進んだのだが、遂にラストでそのパートが!
それは音楽業界とのコンフリクト問題。
著者は語る。
・YouTubeは音楽業界に年間10億ドル以上支払っている
・無許可アップロードと違い、YouTubeはお金を取り支払っている
・YouTubeもチカラを入れているデジタル配信定額サービスに未来を見出す。
それに対する反論?は、面白いことに本の中にあった。
動画に10,000ドルかけて製作したYouTuberがいう。
「それをYouTubeにアップして、入ってくるのは広告料として150ドル」
さてアメリカはともかく、日本ではどうなのだろうか。
内閣府の調査(平成28年)によると、中学生のネット使用順位は、
1. 動画視聴 ←注目!
2. ゲーム
3. コミュニケーション
4. 音楽 ←注目!
元々、若い世代では音楽をCD、ダウンロードのコストを嫌いYouTube使い、という話があるが、それが裏付けられた形。
フリーミニアムにやられちゃっている音楽業界、という図式が透けて見える…
最後に、最近の新聞記事のラインを2つ。
本の内容を真に受けるほど、おめでたい状況ではなさそう…
YouTube動画 = 8,000,000件削除 信頼性・情報管理に課題
ニコ動 = 曲がり角 有料会員減。機能改善遅れ
さあ今後、どうなることやら...