
実際に社会問題化した事件を映画化。
トランプなら即叫ぶだろう。
「いつも言ってるだろ、フェイク・ニュースだと!」(笑)
ブッシュ(息子)軍歴詐称疑惑をスクープした CBSプロデューサー メアリー・メイブス (60 minutes)
ところが裏を取ったはずの重要証拠に捏造疑惑が生じ、ピンチに陥る…
その彼女の闘いを本人が記した回顧録(2005)を原作に、映画化(2015)
まず主演陣が豪華!
メアリー・メイブス = ケイト・ブランシェット
そしても王一人の主役、CBSの有名アンカー ダン・ラザー = ロバート・レッドフォード!
つい先日引退を表明したばかり。
その周りの布陣も強力で、
・デニス・クエイド
・エリザベス・モス ←最近躍進中。「透明人間」で遂に主役ゲット!
・トファー・グレイス
・ブルース・グリーンウッド(写真:右)
公開後数年たっているので、ネタバレだが最大の見せ所を。
それは終盤の 調査委員会での主人公の最終弁論。
弁護士のアドバイスに従い、委員会に反抗せず、事実を淡々と述べ続けてきた主人公。
「以上だ。追って結果を知らせる」で終わったはず、が彼女が待ったをかける。
そして彼女の独白が始まる。
「メモの偽造者は1971年の空軍州兵に関する詳細な知識を持ち、習慣や規則、短縮形まで知っている。
ブッシュの公式記録を把握し、メモ内容が矛盾していない。
当時の空軍州兵の主要人物すべてを知り、名前だけでなく考え方やお互いの関係にも詳しい。
ギリアン中尉が個人的メモを残していたことを知り、上官がどう感じていたかも熟知している。
これらをもともと知っているか、調べるかしないと、わたしたちを騙すことはできない。
それだけ時間を費やし正確を期す人物が、わざわざ Microsoft Word で打つと思いますか?
この件の取材の主旨は、ブッシュが兵役を勤め上げたかどうかなのに誰もそれに触れず、
フォント、偽造、陰謀論ばかりが一人歩きしました。
報道の主旨が気にいらないと、今はみなそうやって方向をそらす。
間違いだと指摘し、政治傾向、客観性、人間性まで疑ってかかり、スクラムを組んで事実を消し去る。
異常なほど騒ぎ、すべてが終わったときには主旨はなんだったか思い出せない。
証人の一人バーンズは告白しています。権限を乱用し、テキサス名門の子息たちをベトナムから救ったと」
ここのケイト・ブランシェットの演技が素晴らしい!
英語の勉強がてら英語にしたかったのだが、DVDには英語キャプションがついておらず残念…
結論:社会問題化したジャーナリズム事件を、ケイト・ブランシェット、 ロバート・レッドフォードの2枚看板で魅せる一作。
大変におもしろかったので、この原作「大統領の疑惑」も読んでみようかと!