日々 是 変化ナリ ~ DAYS OF STRUGGLE ~
このプラットフォーム上で思いついた企画を実行、仮説・検証を行う場。基本ロジック=整理・ソートすることで面白さが増大・拡大
 



 

 

DVDで、劇場に続き、2度めの鑑賞。
劇場では、エンドロールで「絶句」してしまった1作。

当時のアップは以下。
2009-05-03「映画:グラン・トリノ Gran Torino 「名作」と呼ぶにふさわしい傑作」
その時の一言感想 = 正直まいったよ....
(以下、前回の感想には「<」付きで)


こうして改めて観ると、気づくことがたくさん。
まず、初見では気づかないような微妙なライティング。
<彼ならではの視点から発せられる端正な佇まいに、今回さらに磨きが
こういう感想に、ライティングがかなり寄与していると感じた。

<この主人公が、変質するアメリカ社会を生きるアメリカ自身であるのは明確。
<「多民族国家」の意味が変質しつつある様子が、ありありと描写される。
ラスト、タオと警官の短い会話のシーンにも、解体されつつあるアメリカをみて、ぞっと!


ラストに向かう伏線が、幾重にも重なってくることも今回発見。
オープニングは「死」で始まり、ラストも「死」と「生」が交錯する。
観るたびに違う感想が書けそう....



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11年もの間(1979~1990年)イギリス初の女性首相を務めた マギー・サッチャーを描く。
まずユニークなのが、あくまでも「現在」を中心に、彼女を描いていること。
認知症に苦しむ日々がベースになっており、「回想」という形で彼女の栄光・挫折が挟み込まれる。
生存中の元首相をこういう形で描いているのは、非常にめずらしい気が。

メリル・ストリープは今作で、3つめのオスカーを獲得。
ただ3度目の受賞と言っても、「クレイマー、クレイマー」(79年)、「ソフィーの選択」(82年)以来。
だから2度から既に30年近くが経過しており「またか」感は全くない。

だいたい2年前の「ジュリー&ジュリア」でもやはりオスカー候補で 料理研究家ジュリア・チャイルドへの成りきりぶりもすごいものがあった。
特に「声」で。
そして今回も、サッチャーの地声と、政治家として訓練した結果得たしゃべりの両方を披露し、唸らせる。

そういう点で、全く前評判通り。
成り行きで想像もしていなかった首相に上りつめ、不況の1980年代、フォークランド紛争他を乗り越えていく「鉄の女」はお見事。
彼女の、この「成りきり」ぶりが最大の見物、と言えよう!
(助演の夫役 ジム・ブロードベントもいいけどネ)



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