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ファイザーに続き、今度はモデルナが出た!、それを語る「本」が(笑)
【ファイザー版】
ムーンショット Moonshot ファイザー不可能を可能にする9か月間の闘いの内幕 未曽有の危機を前に、過去は数年かかる 開発 → 治験 → 製造 → 配布 を短期間で成し遂げた 開発物語!
読み始めて気づく、なんてタイムリーなんだと!
ノーベル賞を獲得したばかりのカリコとワイスマンが早々に登場し、2005年に発表するもその後高く評価されているとは言い難かったmRNAを活用した医療の可能性について触れるとともに、モデルナという正にその技術に特化した企業のスタート、成長、飛躍を描いていく。
最大の転機は2020年1月初旬。
コロナウイルスの発生直後。
2016年の失敗があり、そのトラウマを抱えつつも、モデルナの経営陣は決意する=新型コロナワクチンを目指す、と。
しかも迅速にことを進めるため「ストップウォッチ演習」という名のスピード作戦を立ち上げる。
一方そうしているうちに、コロナウイルスは中国から世界に拡大、
1月10日に新ウイルスの遺伝子配列がオープンにされたことが功を奏し、その3日後にはワクチンの解決すべき基本的な設計図が完成し、試験段階に大きく進む。これまで動物実験レベルでさえ、半年から1年かかるプロセスを一気に秒速したわけだ!
前に読んだ「ファイザー」本と最も違うのが、既にメジャー企業で自分の裁量で次々と手を打ちやすいファイザーに比べ、まだまだ初めて勝負に挑むレベルの企業だったモデルナにとり、政府との連携・出資が大変に重要だった点。
ファウチがこの新技術に非常にポジティブだったことが功を奏した。
共通してスリリングだったのが、地道かつ絶対に間違えられない試験段階の結果が出るまでの苦悩の道のり。
治験ボランティア募集から始まるプロセスを、→第一相試験→第二相試験→第三相試験と積み重ねていかなければならない。この工程は本来数年かかる。
これを、何日・何週間レベルで進める中、「ワープ・スピード作戦」と言う名前すら、つくようになる。
2020年 9月、いよいよ接種のタイミングが近づいてきたタイミングで、これまで向け競い合ってきたファイザーとモデルナが 共同声明 を出す。
何をしでかすかわからないトランプ政権へのクサビの意味も込めて。。。
その翌月、いよいよ第三相試験にまで進んだことで、3万人の治験ボランティア募集が始まる。
世の中的にはあまり出ていない情報、製品としての違いが表記してあったので幾つか。
【モデルナ】
=マイナス20度で保管
=解凍後の保存期間 ×30日
=解凍後はそのまま投与可能
【ファイザー】
=マイナス70度で保管
=解凍後の保存期間 ×5日
=希釈剤で薄めてから使用
このため初期の段階ではその使い勝手の違いから、
ファイザー=都会中心
モデルナ=地方中心
で投与計画がなされていたよう。
そしてファイザー本には未だ中yった、この本ならでの最大の特徴のパートを迎える。
順調に接種が進み、緩みかけていた世界を震撼させたのが「デルタ株」「オミクロン株」
に進化し始めたウイルス(汗)=第15章以降~
結論:「ワープ・スピード作戦」は勿論、順調に接種が進み緩みかけていた世界を震撼「デルタ株」「オミクロン株」にまで言及(汗)する点で一読の価値あり!