前回、ハワイの良さを書いた。
しかし、本当のハワイの良さを書いていないので、今回はそれを書く。
その前に、前回のハワイのよさをまとめると、米軍によって保たれている「安全」と過ごしやすい「気候」、それと「風光明媚」な3点に集約される。
結論から言うと、ハワイの魅力の一番は人である。
ワイキキビーチを見ながら食事をするナイトクルーズを楽しんだ時のこと。
各テーブルには、専属のウェイターがつく。
私たちは夫婦と新婚カップルには、Kさんだった。
船上で食事をするウェイターの役割だけでなく、時には彼はフラダンスを踊ったり、ショーを盛り上げるために観客を誘導したりと、お客に楽しんで貰うために考えられる全てのことをする。
マイケル・ジャクソンに少し似ている彼は、そうした全てのサービスを全力でやっている。
私が何より感心したのは、いつも超絶と言えるほどのスマイルをお客に見せて。
これほどのサービスを今までの海外旅行や国内旅行で受けたことがない。
スマイルは見ていれば、嘘か本当かはすぐ見分けがつく。
嘘のスマイルはどこか口元が固い。
彼のスマイルは口元までにこやかな、本当のスマイルだった。
つまり、彼は仕事をいやいやしていない。
観客を楽しませることが楽しくてしかたがないということが、彼のスマイルが表していた。
ハワイには、彼のようなプロフェッショナルがごろごろしていた。
みんな超絶「本気」である。
彼らを見ていて、私はアメリカという国の底知れぬパワーを感じた。
やる時はやるというものすごく強い「意思」も感じた。
そういう文化は極めて気持ちがいい。
何故なら、人間関係が対等だからだ。
(このことについては、別のエピソードもあるので、次回にでも書くつもりだ)
フラダンスを始めとするショーや彼らのサービスを受け、会場は非常に盛り上がり、全員が楽しんでいた。
お陰で、私たちは彼等と共に素晴らしい一夜を過ごすことが出来た。
彼もとても楽しんでいるということが、彼のスマイルからよく理解できた。
これこそ、本物のショービジネスだし、ホスト対ゲストという関係を超えた、一人の人間と一人の人間の喜びの共有体験だと感じた。
だから、私は「ナイス」と言いながら、彼とハイタッチして、私の気持ちを伝えた。
彼は、薄っすらと目に涙を浮かべていた。
「本気」は心を動かすのだ。
そして、実に気持ちいい。
すべてのフレームワークを超えた関係がそこにはあるからだ。
アメリカには、「本気」が満ちあふれているとそのとき感じた。
こんな気持ちのいい国はいままでなかったと。
そして、アメリカには本物の「自由」があると。