「ゆわさる別室 」の別室

日々BGMな音楽付き見聞録(現在たれぱんだとキイロイトリ暴走中)~sulphurous monkeys~

20121106

2012-11-06 | 矮小布団圧縮袋

○「江戸の牙」(時代劇専門チャンネル)もついに劇的に最終回を迎え、それにひきかえ平成24年現在進行中のテレビのニュース報道を見ても、もはや何もかも末期的に無分別でひどいことばかりだ、と気持ちが滅入る時は、テレビを消して心を鎮めて自分の仕事を淡々とこなしていくか、何か智慧のある言葉で落ち着くような本を読むか、音楽を聴くかである。

本日のBGM:
 The Queen Is Dead / The Smiths (「The Queen Is Dead」)
  ※ジャケットを見てるとついついまねしてみたくなるたれぱんだと、見てるキイロイトリ

 もう25年近く前から見知ってるジャケットなのに、それがアラン・ドロンなこととかその典拠たる映画「L'Insoumis」(邦題:さすらいの狼)(1964)のこととかを知ったのは随分後で、L'Insoumisという映画に至ってはダイジェストでこないだYouTubeで見たばっかりだ。ちなみに、見て内容を理解してようやく、このシーンの写真をジャケットに使ったモリッシーさんたちの趣味というか好みというかがなんかわかったような気がする。
 (Alain Delonはそもそもいろんな映画で「痛そう」で、「冒険者たち」とかでも痛そうなんだけど)「L'Insoumis」はもう「あいたたた」で、こりゃ痛い、出演作の中で一二を争う痛さっすよ(爆)(←何を言ってるやら><)。正直「デッドマン」のジョニー・デップなんてあんまし痛そうな感じがしないけど、こっちはすごく痛そう。そういう痛そうなところが好まれているのではないかと思う。極論ですまん(笑)。

 実はこのCDはリアルタイムではCDで持っていなかった。貧乏な学生だったからレンタルで借りてカセットテープに入れたのを聴いていたのだ。How Soon Is Now?などに至ってはFMラジオから録ったテープしかなかったし(結構NHK-FMの暗い洋楽番組だのクロスオーバーイレブンあたりでザ・スミスはわりと流れていて、それを拾っていたのである)。あと、The Smithsについてなぜリアルタイムでファンじゃなかったかという理由を言うならば、それは正直、実は1985年頃、自分自身の方が冗談じゃなくて絶望的にリアルタイムに体調不良の不登校で半年近く引きこもっていたから、である。テレビの学園ドラマを(クラスで喧嘩やいじめが勃発してる時に、あるいはクラスに友達が一人もいない時に)苦痛だから見ていられないのと同様の感覚で、ザ・スミスは当時「歌詞を直には冷静に聴けない」範疇の音楽だったともいえる。だから引きこもっていた時聴いていた音楽はこれとは別の種類の音楽である。自分がようやく次第に回復してこういうのも少しずつ聴けるようになった頃には、逆にバンド自体がほぼ解散に向かってたともいえるが。

 当時の若者のリスナーがそうであったかもしれないように、当時ちゃんと歌詞も聴いて「Life is very long when you're lonely」の意味を受け止めて、そしてその「年齢」でThe Smiths的なものを「卒業」していれば、自分はもっと(他の同年代の人たちのように)通過して、良識ある妥当な大人になれたのかもしれない。しかし、自分は引きこもりの延長で成人式にも行かない性格だったし、こういうものを「歌詞を辛くて聴かない」で来てしまったために、どうやら「卒業」できなかったようだ。予想されることとしては、おそらく壮年老年ともし生き続けたとしても、卒業しないまま、「その問題」を解決しないまま抱え続けて生きていかざるを得ないような気がするのだ。「若気の至り」のまま老人となっていくことは、かなり体力不足でスタミナが切れそうな危険も感じる。が、これは自分の生き方なのでしかたがあるまい。…と思ったりもする。

 それでも「二階建てバスにひかれて死ぬ」的な比喩は当時から結構有名だから知っている。今回、最近世間を騒がせている企画(爆)リマスター盤を試しに買って聴いてみると、非常に音質もよく、カセットウォークマンで聴いていた感覚が蘇ってきた。勢いでなぜか、10月は結構まとめて何かとThe Smithsを聴きまくってしまったな(苦笑)。(20121106)
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