高みの見物

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。



昨日、夕食の後片付けを済ませ一気に信田さよ子著「さよなら、お母さん・墓守娘が決断する時」を読んだ。

「はぁ、、、」ため息一つ。

娘が結婚し、母の転院騒動が納まり、、回りの人達から「良かったね、ぶよさん。これからは自分の為に自分の時間を使いなよ。そうするべきだよ！何でもやれるじゃない！！」な～んて、元気な笑顔で言われる。
こちらも「そうだよね～」なんて笑顔で答えている。

内心「はぁ！？自分の為に時間を使う。何でもやれる！？こちとら、もうそんな元気は無いんだよ。年はとったし、顔にはしわ。髪の毛には白髪。節くれだった手。おまけに病気で、体中が痛いんだよ！！何ができるって言うのさ！？」と、悪態をつきたくなる時がある。

こんなのもある。「親の為に５３年。娘の為に３０年。この間使った自分の時間、体力、知力、精力を、違った形で費やしていたら、今頃私は、一国を成していたかもしれなぞ！」

そうして思うのだ。「私はいつまでたっても、『墓守娘』で『重たい親』なのか！？」

がっくり。「はぁ、、、」ため息十個ぐらいはついちゃうね。



今日、近所の公園を歩いていたら、近くの高校がマラソン大会をやっていた。
一周すると５キロある。先生の笛の合図で一斉にスタート。

私も邪魔にならないようにスタート。こちらはウォーキングだけど。

走っている高校生を見ていると面白い。

とにかく先頭を切って疾風のごとく走っている。
順位は関係ない、一人黙々と走っている。
時々友達と話しながら、後ろの方をとりあえず走っている。
監視役の教師の前だけでは走り、後は歩いている。
最初からまったくやる気無し、どん尻をぶらぶら歩き「真面目にやれ！！」と、先生に怒られても知らん顔。

私は嫌いだったなマラソン大会。何だかんだと理由をつけてズル休みをした事も数度。

走っている生徒から見れば「先生、走らなくて良いな～」と思えるだろ。
しかし、今日はこの冬一番の寒さ。監視役としてただ立っているだけの先生も辛いのだよ。
私が一番楽だな。マイペースでウォーキング。体は適度に温かい。先生や生徒の悲喜交々を高みの見物。

だけどやっぱりいるんだよね～、こう言う時。一人張り切って、生徒と一緒になって走る教師。
「ほら、頑張れ頑張れ！！」と生徒に声をかけ、意気揚々と生徒を抜いていく。

は・は・は・・今の私は、こう言う教師も笑って見ていられるのだ。