身も心も

病気の事。ヨガやアロマの事。日々の事。好きなもの。

ため息

2015-09-15 09:51:49 | 日記
なんてことは無い時にふと、亡くなった父の事を思い出だす。
父とはあまり会話した記憶が無い。

「時は全ての解決策になる。時間が過ぎれば良くも悪くも物事は過去になり、忘れ去られて行くでしょう?」
私は高校生ぐらいだった。いったいどんな場面だったのか忘れたが、父に向かって言った。
ずいぶん大人びた言い回しだ。今の私だったら「解決されない事もある。解決されない事にどう折り合って行くかだ」と言うだろう。

父は私に向かい「そうだな、、、」と深いため息をつくように言った。それだけだった。
高校生の私には、その時の父の心を推し量る事は出来なかった。

今年の夏は「戦後70年」と言う事でTV局が多くの戦争関連番組を特集した。
「安全保障関連法案」の事もあり関心を寄せた人も多かったと思う。
70年を経て「初めて語る真実」と言うものもあった。
皆90歳前後、正にその時、その核となって行動をした人たちだ。父と同世代。
「今が真実を語る最後の機会だから、、、」と重い口を開いて行く。実際、この数か月後に亡くなったとテロップが流れる事もあった。

悲惨な青春時代。
父の「そうだな、、、」の深いため息の中には色々な意味があったのだろう。
父は何も語らなかった、語れなかったのかもしれない。

もっと父と話をしておけば良かったとは思っていない。
私と父との関係はそんなものだったし、私はそれと折り合って行くつもりだ。
コメント
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