以下は前半1から12までを並べたものだが、なぜ前半を後にしたかというと、このグループには不審な点があるからである。
まず正月の皇居前の参賀の軍人、二月の豆撒き、三月夜桜で特に問題はない。
四月の潮干狩り、五月鯉幟、六月夏祭りでいいのだが、四五月だけの上部にタイトルなどの記されるはずの色紙があるのはなぜか。
七月の川開きの花火、八月の水垢離、九月の花が不明だが特別問題はなさそうである。
以下三点が問題で、まず十月は紅葉があるので季節はいいとして 、背後の父娘と望遠鏡を覗いている老人、手前の黒紋付の女性二人、その手つきなど季節に結びついた何の場面か見当がつかない。
次の十一月十二月に大掃除と宴会というのは十二月一月の間違いではないか。暮れの宴会は大掃除の後の忘年会ということも考えられようが、背後の飾り付けや紋付姿などは新年会的であるし、煤払いは説明つかない。つまりこのセットは一月が二枚で十一月が欠けている不完全なものと言えよう。
もしかするとこのセットは、三月の夜桜も構図が異なっているし、別々なものを寄せ集めたものかもしれない。