~「帰国後に早速キット探しに走った」~
前回の最後にこう書いたが、当時はガネットのキットは少なく
イギリスのフロッグ社倒産でロシアをはじめ共産圏に多数流れた金型で成型されたキット
その元型を使い、販売されていたメーカー違いのキットが幾つか
購入したのは、ロシアのノボ社製キット 1/72サイズ ガネット
対潜型のフロッグのガネットを早期警戒型にするために
胴体部分をバキュームで成型されたAeroclub社のコンバージョンキットで差し替え?
Aeroclubのキットにはホワイトメタル製のプロペラや排気管
アンダーキャリア類が付属されていた
ところで、フロッグのガネットは確か1956年(昭和31年)頃の製品
現代の水準とは比べようもないキットで、あくまで素材としての使用
ガネットAEW型機では、フロッグキットの主翼と水平尾翼のみを使うが
主脚の格納部等もなく完全自作となる
もっとも、Aeroclubの胴体部も所詮はバキュームなので
前脚格納部やコックピットも完全自作せねばなのだが・・・
苦労の3ヶ月後に生み出された機体は


もちろん機体は博物館で見たガネットAEW
849 Naval Air Sq の #070 を再現
デカールは Model Art のものを利用したが、フィルムが硬くて参った


自作した各ギアベイ部はこんな感じ、完成後の機体は強度が微妙で
この撮影は、模型にとっては命がけでした

ところで翼裏面に描かれた複雑なラインの黒線
デカールなどないから定規を自作して油性ペンで一発で描いたが
こいつが一番気を使って苦労したところだったような


Aeroclubのキットには、キャノピーもバキュームのモノが付属していたが
製作途中で行方不明に、仕方なく型を自作し塩ビ板で搾り出した自前キャノピー

キャノピーの元型と主翼下のラインを描く為の自作テンプレート
胴体後部のバブル型キャピーは付属品を成型
水平尾翼に立つ、小さめな垂直尾翼は、フロッッグのものは使いものにならず
プラ版からの自作成型品を装着した

