”窓辺の紫陽花”
(初めての眼医者)
今私は、遠近両用メガネを使っている。
車の運転には欠かせない。
そのメガネの度が合わなくなったのだ。
昨日、検眼をかねて目の診断もしてもらおうと眼科へ行った。
眼医者に行くのは生まれて初めての事だ。
診察前に、視力検査、眼圧検査などをして、
診察室に呼ばれた時は二時間近く経っていた。
私と齢の違わなそうな医師が私の用向きを聞く。
私は十分来院の意図を伝えたつもりなのだが、
ちょっと不思議な空気を感じた。
医師が不機嫌の様な気がしたのだ。
「メガネを見せて」。
メガネを手に取って、
「こういうメガネはメガネとして正しくない」。
それぞれに目的に合ったメガネにしなければ・・・
まるで叱られているような感じだ。
今度はライトを持って私の目を見た。
「今日は運転してきたか」。「はい」。
眼底を検査するには強い光を当てるので、
次回は運転せずに来ること。
白内障が進んでいるので、手術した方が良い。
夜間の運転はやめた方が良い。
「白内障」とは初めて聞いた。
白いものが黄色ががって見えると聞いたが
私には自覚症状を全く感じない。
医師にそのことを話すとそうならない人もい居るという。
日常生活に不便を感じる自覚症状が全くないのに、
時代劇の代官様の申し付けを聞くような感じだ。
私は、白内障はゆっくり進むと言うが、
手術しなけれはいけないというレベルに対し
どのくらいまで来ているのかと聞いた。
それは、ちゃんと調べなくてはと言いながら、
再度目にライトを当てて、左はすぐした方が良い。
私はファインダーをのぞかない左目の方が視力が良いのだ。
最近の医師は、サービス業の人かと思うほど腰が低く
相手に合わせて話をする人が多いのに、
こちらが、おどおどしてものを訪ねるような感じに次第に不快感がつのった。
診察室の隣にメガネの業者が入っていてメガネ処方箋を出してくれる。
今度は打って変って腰が低くあたりが良い。
検眼する人も、日常生活はほぼ遠近両用で足りているという。
あの医師の様なことは言わない。
新しいメガネの矯正視力は1.2ばっちりだ。
「白内障」という言葉を聞いただけで良しとしよう。
しかし手術するならセカンドオピニオンをとって、
絶対ここではやるまいと思った。
メガネもそれまでのつなぎと思えば、これまでの安物で良いや。
こんなこと長々書いて、 私も不機嫌な医師と似た齢のせいか。