月イチの母宅訪問。
「父の7回忌法要&母の米寿祝」 の集まりが来週に近づいた。
今回は子、孫、ひ孫まで全員集合の予定。
大人12人、幼児2人、乳児4人・・・なんと総勢18人!
そのモロモロの打ち合わせを母としないといけない。
「暑い中、みんなが来てくれるだけで感激やわ~。
興奮しすぎて、先に昇天したらどないしよ。
おじいちゃんにまだ迎えに来んといてね、て言うてるねん」
などとゴキゲンな母。
「それもこれもじいちゃんばあちゃんの人徳のなせるわざ。
子どもたちも小さい頃からよくしてもらったと思ってるから
遠路はるばるでも来てくれるんよ」
と持ち上げる。
よし、なかなか快調な滑り出しだ。
母が用意するもの、私、弟・・・担当を決めてアレコレと打ち合わせていく。
お寺さんへのお布施の額は? という段になって、
「前に金額書いてもらった紙が見当たらない」と母があちこち探し始めた。
「前っていつ? 最近のこと?」
「いやいや、おじいちゃんが亡くなった時に・・・」
てことは6年前か。
「年忌法要はいくら、お盆はいくら、て全部書いてあって」
ああそれなら見たような気がする。
「法事関係のノートに挟んだんちゃう?」
「見たけどないねん」
どれどれ。
一緒に探そうとすると、「見んといて」 (-。-;
散々探し回って、やっと「我が家の栞」なるファイルの中から見つかった。
「なにこれ、こんなん初めて見たわ。我が家の栞? 何が書いてあるん?」
「いいやん何でも。アンタには関係ない」
さよか (-。-;
「あちこちいろんなノートやらファイルやらあるけど、
ひとつにまとめといたほうがいいと思うよ」
「そやな~。アカンわ~自分で入れといて忘れてるわ。
私もこのごろよう忘れるようになったわ~」
(このごろ?(爆))
「トシ相応や。誰でもそんな前のことは忘れるよ。
なんでもかんでも取ってあるけど、要らんもんはどんどん捨てていかな
肝心のものがみつからへんよ~」
そこから毎度の「捨てる」話になり・・・。
それがいけなかったのか、母はだんだんムッとした表情に。
「陶芸の仲間に90代のひとがいるんやけど、あとのことは全部娘に任せてるんやて」
「それは娘さん、大変やろな。自分で出来ることはやっといてもらわな」
「・・・・・・」
しばらくして、
「そのひとが言うたはったわ、そんなやいやい言われたら生きてる気がせえへんて」
「・・・・・・」
今度は私が黙る番。そのひとじゃなくて、母がそう思ってるということね。
話題を変えて。
「こないだの健康診断で血圧高めで要再検やってん。
近所の医者に行ったら、親やら祖父母やらの病歴聞かれたわ。
私のお爺さんっていくつの時に何の病気で亡くなったん? 」
(私が生まれる前に父方も母方も祖父は他界している)
「肺病やったな。いくつやったんやろ。私(母)が17のときやから・・・」
待てど暮らせど計算できない。
「父方のお爺さんも若くに亡くなってるね」
「なんか演説してるときに倒れたんやて」
「演説? 何の?」
「さぁ」
「倒れたってことは脳卒中か心臓やろか」
「さぁ。前に聞いた気がするけど、忘れた」
「おかあさんはいつごろから血圧とコレステロールの薬、飲み出したん?」
「さぁ~だいぶ前」
「60代?70代?」
「さぁ。忘れたわ」
「そんな昔のことやないのに忘れたん」
「忘れたわ~みんなあれもこれも。忘れてしもた。アッハッハ~」
ミョーに明るい。ハイテンションだ。それに素直。大丈夫か?
まぁへんに落ち込まれるよりずっといいが。
「そっか、忘れたか~、まぁいいか~、アッハッハ~」
(ぼちぼち来たかな・・・^^;)
「そうそう、こないだ大失敗してん。お湯沸かしてて忘れてほかのことしてて、
なんか今日はヤケに暑いな~と思ったら火つけたまんまやった。
お湯半分ぐらい蒸発してたわ」
と、これは私

「火のそば離れたらアカン!ってキツう言うたんアンタやんか。
言うた人がそんなことでどうするねん!」
「いや、いつもならシュンシュンいうから気づくんやけど
今はほら、セミがシワシワシワシワ~~てうるさいやん。聞こえへんかってん」
「セミのせいにしたらアカンワ。アンタもエラソーに言うてんと、気ぃつけや

ハイ、おっしゃる通りでごぜいますダ^^;
叱られて、丸く収めて帰ってきたが、
ぼちぼち母の記憶が怪しくなってきた。
認知症の気配? かもしれない。