今日は「成人の日」について調べました。
総務省の人口推計によると、今年1月1日現在の20歳の新成人は男性が約63万人、女性が約61万人、合わせて約124万人で、少子化を反映して前年より約3万人少なく4年連続で過去最少を更新したそうです。
この人数は、調査を始めた1968年(昭和43年)以降、新成人が最も多かった1970年(昭和45年)の約246万人と比してほぼ半数となったそうです。
「成人式の由来」
日本では成人を祝う儀式は古くからありました。
男子には「元服・烏帽子(えぼし)式」、「褌祝(ふんどしいわい・へこいわい)」があり、女子には「裳着(もぎ)」、「結髪」、歯を黒く染める「お歯黒」等などがありました。
しかし、現在の形態の成人式は、1946年(昭和21年)11月に埼玉県北足立郡蕨町(現:蕨(わらび)市)において実施された「青年祭」がルーツとなっているそうです。
この青年祭は、敗戦により虚脱状態にあった当時、次代を担う青年たちに明るい希望を持たせ励ますため、当時の蕨町青年団長の高梁庄次郎が主唱者となって企画したそうです。
この成年式が全国に広まり現在の成人式になったと言われています。
蕨市では現在でも「成年式」と呼ばれており、同市では1979年の成人式に成人の日制定30周年を記念して市内の蕨城址公園に「成年式発祥の地」の記念碑を建立したそうです。
(参考)
「褌祝」とは、10台前半の男子が始めて褌を締めることに由来し、「裳着」とは、女子が「裳」という、腰から下にまとう衣服を初めて身に着ける儀式です。
・蕨市の「成年式発祥の地」の記念碑です。
「成人の日の趣旨」
蕨市の「青年祭」に影響を受けた国は、1948年(昭和23年)に公布・施行された祝日法により、「おとなになったことを自覚し、みずから生きぬこうとする青年を祝いはげます」との趣旨のもと、翌年から1月15日を成人の日として制定しました。
成人式は、1999年(平成11年)までは1月15日に行われていましたが、ハッピーマンデー制度の導入に伴い、2000年(平成12年)から1月の第2月曜日に変更されました。
「成人の日」が祝日となった経緯
一説によると、戦後の物資も食料も足りない時代に、一番乏しいとされていたものは「人材」でした。
このため、当時の役人は、良い国家を作っていくためには、国民自身が成長していかなければならないと考えたそうです。
そこで、成人に達した人には「子供から大人になった自覚を持って欲しい」と願い、この日を祝日にしたといわれています。
「成人式の対象者」
成人式の対象となる年齢は、原則として、前年の「成人の日」の翌日からその年の「成人の日」までに20歳の誕生日を迎えた人となっていますが、最近では、前年の4月2日からその年の4月1日に成人する人を対象にする「学齢方式」が定着しているそうです。
なお、日本以外の国では日本のように成人年齢(国によっては、18歳や20歳、21歳など)に達した人を全国一斉に祝うような祭典を行う国はほとんどないそうです。