らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

「寒九(かんく)の雨」

2011-01-16 | 雑学
昨日の大阪府熊取町は底冷えのする寒い1日でした。今日は更に気温が下がり、最高気温は3度の予報となっています。
暦は既に「寒中」に入って10日となり、正に、1年で最も寒さが厳しい時期の真っただ中にあるため、この寒さは当然と言えば当然なのかも分かりません。

「寒中」はいくつかの言葉を生んでいます。
今日は「寒の入り」から9日目を言い表している「寒九(かんく)」について調べました。

「寒九(かんく)」
「寒九(かんく)」とは、「寒の入り」である二十四節気の「小寒」の日から9日目を言い、次のような行事と言い伝えが残っています。
・「寒九(かんく)の水汲み」
 「寒中」の時期は寒さが最も厳しく、この寒さと乾燥のために雑菌の繁殖が抑えられることから、この時期に汲んだ水は質がよく、腐りにくいといわれています。 殊に「寒九の水」は薬になるとまで云われているそうです。
 また、水の質が味の善し悪しに影響する酒造りでは、寒の水を使った酒は味がよいと言われ、寒の時期は酒造りが最盛期となります。 このためこの時期には、酒蔵では最も重要な行事として「寒九(かんく)の水くみ」
 の行事が行われるようです。

・「寒九(かんく)の雨」
 更に、「寒九(かんく)の雨」と言う言葉もあります。
 「寒九(かんく)の雨」とは、「寒九(かんく)」頃に雨が降るとその年は豊作になると言い伝えられているものです。
 これは、一説には、「寒九(かんく)の雨」によって高い山に降り積もった雪が水分をたっぷり含んで凍結し、水ぬるむ季節を迎えると、豊富な雪解け水となって田畑を潤し、豊作をもたらすと解釈されていることです。
 実際、長野県の長沼村(現長野市)では、「寒九(かんく)の雨」が降らなかった1924年(大正13年)には水不足になって凶作に陥り、村人の間で水争いを巡って騒ぎが起きたことを歴史が伝えており、この水争いを
 きっかけに農業用水の整備が進んだとされています。

他にもこの時期、寒風に晒した食べ物は味がよく、染め物の色は鮮やかであると言われており、「寒干し」や「寒晒し」と言った言葉も生まれています。