らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

春の七草(その2)

2013-01-08 | 季節

春の七草は食用になる7種類の野草や野菜です。
この七草は、南北朝時代から室町時代の公家・学者・歌人である左大臣・四辻義成(よつつじよしなり:1326-1402年)が詠んだとされる和歌からよく知られるようになり定着したといわれます。

   「芹(せり) なずな  御形(ごぎょう) はこべら 仏の座  すずな すずしろ  これを七草」 (四辻義成)

このうち昨日は「芹(せり)」、「薺(なずな)」、「御形(ごぎょう)」、「繁縷(はこべら)」の4種類のを取り上げましたので、今日は残りの3種類と健康効果をご紹介します。

「仏の座(ホトケノザ)」      

キク科の越年草で、和名は「コオニタビラコ(小鬼田平子)」といい、田やあぜ道に生えるタンポポに似た小形の雑草です。
根出葉はロゼット状(放射状)で、地面に広がった葉の様子が仏様の蓮座に見えることから「仏の座」と呼ばれているようです。
花茎は高さ10㎝くらい、3月~5月に黄色の花をつけます。
「健康効果」
若葉が食用となり、痛み止めや腫れの治療に利用されるようです。

・キク科の「仏の座」です。
 

「仏の座」には、キク科の他にシソ科の種類もあります。こちらは「オドリコグサ(踊子草)」の仲間で上記とは別の種類です。
草丈は10㎝~30㎝ほどで直立した茎に丸めの葉が対生し、4月~6月頃、葉腋に紅紫で長さ2cmくらいの細長い唇形の花をつけます。
葉の対生するさまを仏像の台座に見立てたのが名前の由来といわれています。

畑のあぜ道や平地の草地に生えており、最近ではこちらを「ホトケノザ」とすることが多いようです。
私の畑にも次々に生えてきて困っています。

・シソ科の「仏の座」です。
  

「菘月(すずな)」
アブラナ科の一年草で「蕪(かぶ・かぶら)」のことです。
蕪(かぶ)は頭の意味で、根が頭状の塊になるのでそう呼ばれています。
春になると茎が伸びて黄色で十字形の小花を咲かせます。
「健康効果」
根にはでんぷんの消化を助ける酵素ジアスターゼ、たんぱく質を分解する酵素のアミラーゼ、それに食物繊維が豊富に含まれていることから、食べ過ぎや胸やけの不快感を鎮め、腸の働きも正常に整えるといわれています。
根のおろし汁は古くから胃炎や胃潰瘍に有効とされています。

・「菘月(すずな)」です。よく知られている「蕪(かぶ・かぶら)」のことです。


「蘿蔔(すずしろ)」
アブラナ科の越年草で、大根のことです。
たくさんの品種があり、最も大きいものは「桜島大根」で直径30㎝以上にもなります。
春には茎が伸びて白色の花を咲かせます。
「健康効果」
神経痛や胃腸、咳止め、食中毒時の腹痛、冷え性、食欲の増進、二日酔い、頭痛などに有効とされています。

・蘿蔔(すずしろ)です。いわゆる大根のことです。


以上、2日間で「春の七草」をご紹介しました。
名前は知っていても実際に野草をご存知の方は少ないのではないでしょうか?
「春の七草」はいずれも薬用効果があって食用になりますが、その実態は、蕪や大根を除くと田やあぜ道、道端などに生えている雑草です。