らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

一簣功(いっきのこう)

2013-01-20 | 時事

昨日、第48代横綱大鵬の納谷幸喜さんが72歳で亡くなりました
大鵬さんと言えば、同じく名横綱の柏戸と「柏鵬時代」と呼ばれる黄金期を築き、20歳5カ月で幕内優勝するなど数々の最年少記録を塗り替えて、昭和36年秋場所後に柏戸とそろって横綱に推挙されました。
この時の年齢21歳3カ月は、当時の最年少昇進記録でした。

「剛の柏戸」に対し、「柔の大鵬」といわれ、得意の左四つになってからジワジワと相手を追い詰める安定した取り口で、多くの記録を作り、幕内優勝32回、2度の6連覇、45連勝など相撲史に残る大記録を次々に打ち立て、双葉山とともに「昭和の大横綱」と評されました。
また、当時の子供たちに人気のある代名詞として「巨人、大鵬、玉子焼き」という言葉ができ、広く国民に親しまれた横綱でした。
心からご冥福をお祈り致します。

折しも、現在、大相撲初場所が行われていますが、昨日の正面土俵の解説者、元横綱三重ノ海の武蔵川親方が、先代親方から贈られたと言う『一簣功(いっきのこう)』について話されていました。

これは「九仞(きゅうじん)の功を一簣(いっき)に虧(か)く」という故語からの引用で、「苦労の末に晩年に横綱になったが、これで安心せずもう一花咲かせてみせよ」という想いが込められているのだそうです。

「九仞(きゅうじん)の功を一簣(いっき)に虧(か)く」の意味は、高い山を築くのに、最後のもっこ1杯の土が足りないために完成しない。
このことから、長い間の努力も最後の少しの過失から駄目になってしまうことを例えたものです。(出典は中国:書経 旅から)
なお、九仞(きゅうじん)は両手を広げた長さで、非常に高いこと、簣(き)は土を運ぶ篭のもっこのことで、虧(か)は欠けると同じで、損なうことです。

この解説は、稀勢の里×豪栄道の取り組みの後に話していたもので、両者ともに期待されている力士であるにも拘らず詰めが甘いことを言っていたようでした。
モンゴル勢が土俵を席巻(せっけん)している現在の大相撲ですが、期待されている日本人力士の一層の奮起を促し、一日も早い日本人横綱の誕生が待たれるところです。