らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

敬具・草々の意味

2016-02-07 | 雑学

近年、手紙を書かなくなりましたね。
皆さんは如何ですか?
私は用件は電話やメールで行っているので、わざわざ手間をかけて手紙を書く必要性を感じなくなったものです。

ところで、手紙と言えば、「拝啓」とか「前略」で始まり、「敬具」「草々」で結びますよね。
皆さんはこれらの意味をご存知でしたか?

「拝啓」と「前略」についてはその意味するところは分かると思いますが、「敬具」や「草々」については如何でしょうか。
恥ずかしながら、私は手紙を書く時のルールとして覚えていただけで、その意味するところを知りませんでした。
そこで、今日はこれらの言葉の意味について調べました。

手紙には色々なマナーがあって、「拝啓」で始まれば「敬具」で結び、「前略」で始まれば「草々」で結びます。
では「草々」や「敬具」とはどういう意味なのでしょうか。

「草々」
「前略」とは、ご存知のように、手紙の冒頭の時候のあいさつを省きますという意味で用いる
言葉ですよね。
それに呼応する結びの言葉が「草々」で、この言葉は時間のない慌ただしい様、忙しい様子を表しているのです。
広辞苑でも、①いそがしいさま。②粗略なさま。③くずして書くさま。④手紙文の末尾に添えて、とり急いで走り書きした意を表す語。
と説明しています。
辞書が示すように、「草々」は忙しい様子、粗略な様子を表しているので、手紙の最後につけることで「取り急ぎのご連絡でした」というニュアンスを伝えている訳です。
この事から、「草々」は、簡略に物事を伝えている様子、十分に心をこめていないことをお詫びしていることになります。
「前略」以外にも「冠省」「急啓」、また手紙のやりとりが続くなかで用いられる「拝復」、「再啓」という言葉で始まるときにも「草々」で結ぶことができます。

「敬具」
これに対して「拝啓」や「謹啓」という言葉には「草々」は用いません。
「拝啓」の「拝」は拝む訳ですから相手を敬っており、「啓」は申し上げるという意味を丁寧に伝える言葉なのです。
そして結びに使う「敬具」は「謹んで申す」という意味になり、広辞苑にも同様に「つつしんで申すの意」、書簡文の終わりに用いる語。と説明しています。
この事は、敬う言葉で始まったら、敬う言葉で終わるのがマナーということになり、「草々」を用いることはできません。
なお、願文(がんもん)や書簡等の末尾に用いる語には、他にも「敬白」があって、これも「敬って申し上げる」という意になります。