旅館でも、よその家でも、ご飯のおかわりを勧められることがありますよね。
私たちはつい、それに応じることを図々しいと考えてしまって遠慮してしまうことがあります。
しかし、本当にお腹がいっぱいで満足しているのであれば仕方ありませんが、まだ食べられるのに遠慮してしまうことは、実は、失礼にあたるようです。
今日はご飯をおかわりする時のマナーについて調べました。
日本料理では、基本的にご飯のおかわりは自由です。好きなだけ食べられます。
ただし、おかわりをするとき、守りたいマナーがあります。
それは、茶碗の底に一口分だけ残した状態で、おかわりをお願いすることです。これが正式な和食のマナーです。
ご飯を少し残すのは、和食作法では「つなぎ」の意味があり、「まだ食事は終わっていない」という意味が込められているのだそうです。
人によっては「おかわりをください」という合図を恥ずかしく思ったり、面倒と思ったりする人もいます。
茶碗の底に一口分のご飯を残している状態は「おかわりをお願いしたい」という合図になるので、自分の意思を伝えることができ、わざわざ話しかける手間もなくなるのです。
ただし、食事を終えたときには、茶碗のご飯をきちんとすべて食べきるようにしてください。
すべて食べきることで「食事が終わりました」という合図になります。
「おかわり積極的にすべき理由」
よその家でおかわり勧められた時は、お腹がいっぱいでなければ遠慮せずにお願いするようにしましょう。
その理由は、おかわりをしないと縁起が悪いという考え方から来ているそうです。
ご飯をおかわりしないということは「一膳めし」といって、通夜の枕飾りの山盛り飯を連想させるもので縁起が悪いのだそうです。
縁起の悪いふるまいは、よその家で行うべきではないということから、よその家でご飯を勧められた場合、おかわりをしなければいけないと言うことのようです。
寧ろ、よその家では遠慮せず、積極的にご飯のおかわりをお願いして2杯目を頂くのが正しい作法のようです。
「正しいおかわりの方法 」
正しい「おかわり」の方法は次の通りとなります。
① 一度、箸を箸置きに置きます
② 一口分のご飯を茶碗の底に残して茶碗を両手で差し出します
③ 他のおかずなどは食べずにご飯を待ちます
④ 「ありがとうございます」とお礼を言って受け取ります
⑤ ご飯を受け取ったらいったんテーブルに置いてからいただくようにします。
ここで注意したいのは、②の茶わんに一口分のご飯を残した状態でおかわりをすることです。
意外に思われるかも知れませんが、これが正式な和食のマナーなのです。
しかし、実際のところでは、この「正しいおかわりの方法」を知っている人は少ないようであり、知らない人が多い場面ではちょっと違和感を抱かれたり、通じない場合もあるかもしれません。
しかし、少なくとも、相手の年齢が高い場合や、改まった席の場合は、正しいマナーでおかわりをしたいものですね。