「秋ナス嫁に食わすな」という諺があります。
意味は、秋のナスは味がよく、勿体ないから嫁なんかに食べさせるな、という姑側から言う言葉と言われていますが、一方で、秋のナスは体を冷やすといけないから、或いは種が少ないので子種が少なくなるから嫁に食べさせてはいけないと言う、嫁をいたわる意味だとも言われています。
この美味しい秋ナスもこの時期になると色つやが悪くなるものも出てきます。
果皮の光沢がなくなり、消し炭状にぼけるのですが、このようなナスはボケナスとも呼ばれています。
その要因は水分不足だそうです。
果実の肥大最盛期に水分が不足すると表皮細胞の横への伸長が抑えられ、厚くなって表面がデコボコになり、光線の乱反射でつやなしに見えるということですが、今年は水分はたっぷりあるのに不思議です。
人をののしって言う言葉に「ボケナス」がありますが、この語源は、外皮の色つやのあせた茄子からと言われています。
もともと茄子は、見事で鮮やかな紫紺色が見た目の「いのち」ですが、独特の色合いが「ぼけた」茄子は茄子とは言い難く、味が落ちて美味しくありません。
この「ボケ」が転じていつのまにか、反応のにぶい・ぼけている人をあざけていう言葉として「ボケナス」というようになったということです。
私の畑にもボケナスが現れました。
上の画像の中央上部の色が濃いナスは正常ですが、中央下部、手前のナスは緑色が混じってボケています。
農作物は生産者を映すのでしょうか?
まさか生産者のボケがうつったのではないと思いますが・・・。
・これがそのボケナスです。
・こちらは正常なナスです。