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らいちゃんの家庭菜園日記

家庭菜園、家庭果樹栽培及び雑学日記

當麻の里を歩く(4)當麻寺(2)

2017-10-06 | 趣味

「當麻の里を歩く」シリーズの今日は当麻寺の2回目です。

「金堂」
金堂とは、寺院で本尊を安置する仏堂で、伽藍の中心をなす堂宇です。堂内を金色にすることからこの名が付いています。
當麻寺の金堂も本来のご本尊・弥勒さまをお祀りするお堂なのです。

この金堂は當麻寺創建時の本堂であり、入母屋造の本瓦葺です。
元々は奈良時代の建造物なのですが、藤原時代(平安時代中期・後期)に平重衡の軍勢が乱入し、激しく破損ました。
現在の建物は鎌倉時代に修理されたものだそうで、堂宇には当麻寺の最初のご本尊「弥勒仏座像」(国宝)や「四天王立像」(重要文化財)などが収められているそうです。

弥勒仏坐像(国宝・白鳳時代)は日本最古の塑像(そぞう:粘土で作った像)です。
周囲を守護する四天王のうち、持国天立像、増長天立像、広目天立像の3体は、日本最古の乾漆像。多聞天は鎌倉時代の木像で、いずれも袂の長い隋以前の様式を伝えており、西域の武人を思わせる凛々しい姿をしているのだそうです。
 
・鎌倉時代に再建された金堂です。


「當麻寺 奥院」
當麻寺 奥院は中将姫の伝説で知られる當麻曼陀羅と同じ製法で制作された「綴織當麻曼陀羅」を有する、奈良県有数の浄土信仰を体現するお寺です。



「浄土庭園」
浄土の世界が目前に広がる浄土庭園です。
阿弥陀如来像を中心に数多くの仏をあらわした石が並び、阿弥陀仏の姿を写す極楽の池"宝池"があり、ニ上山を背景に當麻の自然を存分に取り入れた年中楽しめる庭園となっています。
浄土庭園の巨石は「太閤石」という石です。
昔、豊臣秀吉公が大阪城を築城するにあたり、西国から巨石を集めましたが、浄土庭園の石はその産地の一つ、湯布院から運ばれたもので、由布岳の溶岩が固まってできる特異な色・形を庭園に利用されているそうです。

・時間の関係で入場出来なかったのでネットの画像を借用しました。


「三重塔・東塔」
東西両塔が現存する、天平時代(奈良時代後期:710年~794年)創建の貴重な三重塔で、奈良時代の双塔伽藍を今に伝えています。
通常、三重塔は初重から三重目まですべての面の柱間を、三つの方三間とするようですが、この東塔は構造上、二重、三重ともに方二間の特異な構造だそうです。
因みに、「薬師寺三重塔」「法起寺三重塔」は三重目だけが方二間だそうです。




「中之坊」
説明によれば、當麻寺最古の塔頭で、熊野権現が現れた場所に役行者が道場として開きました。
もとは「中院」とよばれ、中将姫の師である實雅(さねまさ)や、弘法大師の弟子となった實弁などの高僧が住房としました。
中将姫の守り本尊である「導き観音」を本尊として祀り、信仰を集めています。



「中将姫」
中将姫は右大臣藤原豊成(藤原鎌足の曾孫)の娘として奈良の都に生まれ、色々な迫害を乗り越え、16歳の時に当麻寺に入り尼僧となりました。
姫の深い信仰と仏さまの加護により天平宝字7年(763年)6月23日に蓮の糸で当麻曼荼羅を織り上げ、29歳の春に25菩薩の来迎を受け、極楽浄土に往生しました。
この當麻曼荼羅は現在、當麻寺の本尊として祀られ「蓮糸大曼荼羅」「観無量寿教浄土変相図」とも呼ばれ、西方極楽浄土の有様を表していると言うことです。