三木奎吾の住宅探訪記 2nd

北海道の住宅メディア人が住まいの過去・現在・未来を探索します。
(旧タイトル:性能とデザイン いい家大研究)

鉄骨の建物のリフォーム

2008年11月23日 06時17分57秒 | Weblog



きのうは仙台まで北上して、
近郊・秋保温泉街の中のある設計者の住宅を取材。
もうこの地に住み暮らして4代目だという「地域住民」の方でした。
お父さんの代から、設計事務所を始められていますが、
長年暮らしてきているので、建物を複合的に利用していて、
1階は一部で酒店を経営し、他のお店に貸してもいる。
2階はペンションホテルも経営。
そして、その上に今回、住居部分を造作して住もうという計画。

ということなのですが、
計画道路の拡幅で、建物が半分以上削り取られることになって、
それにともなう一大リフォーム工事だったのですね。
元々の建物は、お父さんの設計になるモダンデザイン建築で、鉄骨造。
その基本を踏襲しながら、周囲の自然豊かな環境の中で、
それをすべて取り込むような開放的な建物を志向されていました。
熱損失係数は、さてどの程度になるものか、
ちょっと、想像できないだろうと思います。
設計者の自己責任での住宅づくりであり、体験的な部分での
「こういう建物でも、そこそこ住み続けてこられた(笑)」という住宅でした。

正面側は南に面しており、裏側北側は緑たっぷりの針葉樹の森。
谷間に位置していて、冬場の季節風などはそれほど感じられない。
逆に太陽光日射は、冬でもたっぷりと室内に導入されていて、
それが、床面や天井面のコンクリートスラブに「蓄熱」される効果はありそう。
今回は、ヒートポンプ床暖房を居住スペースの3階床面に敷設しています。
さて、ほぼ前面開放的なデザインで、
太陽日射取得蓄熱と、これも自然エネルギー活用である
ヒートポンプ暖房で、宮城県中部地区の自然環境の中、
どういう生活温熱環境になるか、
ちょっと興味深い部分もありました。
体感的には、きのうは床面に敷き込まれた毛足の長いカーペットが
蓄熱した暖かさを足下に伝えてくれていて、
ほんわかと、心地よさも感じられた次第です。
ただし、日射が期待できない天候条件では、ヒートポンプ暖房が
はたして、足りるだけのエネルギー取得できるものかどうか、
いろいろ、実験的な数字を今後、計測確認していきたいと思いました。

ペンションの方は、1泊3000円で、
隣接する温泉ホテルのお風呂が無料で利用できるそうで、
そう考えると、たいへんリーズナブルに秋保で宿泊できる。
今度、一回、体験宿泊してみようかなぁ・・・。



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コメント
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