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つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡町で感じた仏蘭西の香り。

2011年02月10日 23時29分28秒 | 日記
去年6月6日の投稿で、中学時代に始まったフランス狂について書いた。
キッカケは、漫画「ベルサイユのばら」である。
そこから更に記憶を遡っていくと、原点は「今日の一枚」…
津幡中学校近くの洋菓子店兼レストラン「マロニエ」に辿り着く。

いつから店を構えているのか正確なところは分からない。
だがここは、僕が初めてヨーロッパを意識した場所だ。

新聞がまだモノクロ一辺倒だった頃、
僕は、海外面の片隅の「世界の街角」的な「囲み記事」が好きだった。
例えば、モスクワっ子の秘かな流行とか、
シカゴの大道芸人とか、ジャカルタの名物オジサンなど、
スペースを割くに価しない小ネタが掲載されていた。
ある日そこに「色づくパリのマロニエ並木」といった小さな見出しで、
自転車のハンドルを握るパリジャンが黄色くなった木々の葉を見上げる写真と
秋の風景を紹介する短いコラムが添えられていた。
…と言ってもあくまで白黒なので色彩は想像の産物に過ぎないのだが。
とにかくその記事に惹きつけられた僕は
「マロニエ」という言葉の響きに西欧の香りを感じたのである。

そして当時、近隣では唯一の存在だった件のケーキ専門店で
バターやクリーム、粉砂糖の甘い香りに接し、
『これぞ仏蘭西!』…と感慨を抱いた。

特に好きだったケーキは「モンブラン」。
軽く焼き色をつけたスポンジの上に艶かしい生クリームを配し、
黄色いマロンクリーム⇒パウダーシュガーを散らしたそれは、
頬っぺたが落ちるほど美味かった。
コメント
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