つばた徒然@つれづれ津幡

いつか、失われた風景の標となれば本望。
私的津幡町見聞録と旅の記録。
時々イラスト、度々ボート。

津幡町で、薄氷を見る思い。

2013年01月31日 23時21分45秒 | 自然
「今日の一枚」は、今朝撮影した近所の側溝。
移動性の高気圧に覆われた津幡町上空は、数日ぶりに青空が広がると共に、
放射冷却によって気温が低下し、澱みの表面が結氷した。
その厚みは1mmもあるだろうか?
文字通りの薄氷(はくひょう)だ。

…僕は、この自然現象に、ある種の愛おしさを禁じ得ない。

ほんの少しの加重で砕けてしまう。
小指の先でツンと押すだけでいい。
僅かな気温の上昇で融けてしまう。
フッと息を吹きかければ事足りる。
氷に命はないが、形あるものが消えるのは1つの「終わり」。
あまりに儚く寿命の短い薄氷は、それ故に存在が貴重だ。

そして、この時期に薄氷を目にすると「始まり」を感じる。
寒さがピークを迎える真冬の氷は厚氷。
薄氷が出来るのは、寒さが増す冬の入口か、寒さが緩む冬の出口だ。
ちなみに「薄氷(うすらひ)」は、春の季語である。

あと1時間もしないうちに、2月だ。
コメント
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