幸せアップ+α

TVを見ていることが多いし、いろいろ感じることがある。

「あ・うん」:向田邦子 読んでいなかった 

2017-07-09 11:19:31 | 

向田邦子さんのファンです。出久根達郎氏が向田さんのことを書かれている。

 

向田邦子に「あ・うん」という小説がある。唯一の長編にして、

彼女の最高傑作といっていい。

「あ・うん」は、平凡な会社員の水田仙吉と、軍事景気で笑いのとまらない

会社社長・門倉修造の、長く変わらぬ友情の物語である。

二人は家族ぐるみで親密につきあっている。

「あ・うん」は神社の一対の狛犬をさす。

 

向田邦子の弟さんの手記に、門倉は父親の親友がモデル、とあった。

しわがれの声の魅力的な人で、向田邦子のあこがれのおじさんだったらしい。

実際の門倉は、映画「真昼の決闘」のゲーリー・クーパーに似ていたという。

弟さんの証言である。

そして水田が父の実像に近く、向田の男性観の原型は父、と指摘している。

なるほど仙吉の姓は水田、これは向田に通わせたのだろう。

弟さんが書いているのだが、向田の名字は人に正確に読まれることが少なく、

ムカイダ、ムキタ、コウダ、サキタなどいろいろ呼ばれた。

父親の学生時代のあだ名は、ムコチャンだった。

それを聞いた邦子があとで、向う見ずだからムコチャンよ、と弟さんに

耳打ちしたという。向こ水の向田で、水田にしたのでなかろうか。

邦子は父のサービス精神と、ユーモアセンスを受け継いだのであろう。

(父親の学生時代のユーモアある話はカットしてあります)

「あ・うん」は'80年のNHKドラマを見ていた。とっても好きなドラマでした。

ドラマで満足していて本は読んでいませんでした。

この記事を読んだら、読みたくなりました。

水田のひとり娘を岸本加世子が演じていた。邦子さんがモデルと聞いたことがありました。

お父さんが水田のモデルなら、娘も邦子さんと被るところがあるのかもしれませんね。

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