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向田邦子原作の「あ・うん」を図書館で借りて読みました。
’80年のNHKドラマを見てから数十年経っています。
1989年に映画化され、2000年には正月スペシャルドラマとしてTBSで放送された。
昭和初期の山の手を舞台とした、製薬会社のサラリーマンの水田仙吉と
親友の実業家 門倉修造、門倉に思われる仙吉の妻たみ、
仙吉夫婦の一人娘さと子、門倉の愛を得られぬ妻の君子を中心とした、
昭和の支那事変前夜の庶民の暮らしを描いている。
タイトルの「あ・うん」は、仙吉の父初太郎がこの2人をさして
評したことが作品の中で示されている。
映画化されたのは見ていなかった。門倉役は高倉健だった。
とても合っていると思う。
昭和も初期の頃の家は縁側があり、そこで親友同士で碁をしたりしています。
田舎の昔の家に縁側はあるけれど、都市部の家には縁側はない。
当時のサラリーマンは土曜日は半ドンでした。
水田の家も港区にあり会社からそれ程、遠くないので土曜日は早く帰ってこれるし、
とてものんびりしていると思える。戦争の影もあり不安もあるのですが、
中国での出来事なので、庶民はそれ程、切羽詰まった感じはないけれど・・・
さと子の恋人が兵隊に召集されることになったり、だんだん身近になっていく。
向田邦子は庶民の暮らしを描くのがとても上手い。
今どき、このような友達付き合いはないだろう。← 戦友。
もしかして当時だって、こんなに深い友情で結ばれた人たちもいないかもしれない。
いろいろな出来事が次から次へと起こるのが、ありそうで面白い。