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図書館で借りた「キネマの神様」2011年発売 を読みました。
原田マハさんの本などを予約しに行きました。
彼女の本は今まで読んだことがありませんでしたが、
人気作家なので借りようと思いました。
これは本棚に残っていた。タイトルが良かった。
作者の原田マハさんの話:
長いあいだ書きたかった物語をようやく書き上げた。
作家になって三年足らずだが、六年まえ、会社を辞めてフリーランスの
身になってからずっと、心の中で「いつかこのことを書く」と決めていた。
「このこと」というのは、自分が当時抱えていた家族の問題、
そして会社を理由あって辞職したこと。ただし、その頃、
作家になるという意志が特にあったわけではない。
それなのに「書く」と決めていたのだから、考えてみると、
この物語の礎(いしずえ)になった家族と自分の体験こそが、
私を文章の道へと導いてくれたようにも思う。
そんなわけで、この物語は限りなく私小説に近い。もっと細かく言うと、
導入部から三分の一はほぼ自分の体験に基づいて描いている。
けれど、残りの三分の二は完全なファンタジーだ。
「私の人生も、こんなことになればいいな」という、夢を託した感もある。
正確に言えば、「私の人生」というよりは、「私の父の人生」に、
こんなあたたかい奇跡が起きればいい、という願いをこめた。
39歳独身の歩(あゆみ)は突然会社を辞めるが、
折しも趣味は映画とギャンブルという父が倒れ、多額の借金が発覚した。
ある日、父が雑誌「映友」に歩の文章を投稿したのをきっかけに
歩は編集部に採用され、ひょんなことから父の映画ブログをスタート
させることに。“映画の神様”が壊れかけた家族を救う、奇跡の物語。
「ニューシネマ・パラダイス」のことが何回か出てきます。
主人公が名画座でこれを見て、ここで見て良かったと言っていた。
私もこれを見た時のことを、とてもよく覚えている。
最後は、誰かに泣かされたように涙、涙でした。
音楽も忘れられない。