このところ青空が広がり、爽やかな日が続いて
います。秋の深まりを感じます。
先日薬用植物園を歩いてみました。
園内の林地は、枯葉やドングリの実で覆われて
いました。静かさの中を進んでいくと、
カサッ・カサッと音がします。
ススキの穂が薄日の中で、風にそよいでいました。
これはヤクシマススキだそうです。
他のススキに較べて葉が細いことが特徴のようです。
キク科のヤクシソウです。
林地の道沿いにたくさんの花をつけていました。
やや薄暗い中で、黄色の花が目立ちます。
高さは70~80cmくらいで、花は2cmくらいの
感じでした。
同じキク科の花でも、こちらは白。
リュウノウギクというのだそうです。
白い野菊は園内にいろいろありますが、
名札がないと区別ができません。
高さは40~50cm。花は2cmくらいだったと
思います。
リハビリ施設のスタッフの方が、”子どもの頃
ふるさとでよく見た花です。”と懐かしそうに
話していました。
きっと思い出の花なんですね。
白い花です。これが薬用茶(健康茶)の一つの
センブリなんですね。初めてみました。
かなり苦いそうですが、私はさすがに飲んだことは
ありません。
リンドウ科だそうですが、いわゆるリンドウとは
随分と雰囲気が違っています。
こちらがリンドウです。さすが優美です。
リンドウというと、私は寅さんの映画(第8作)を
思い出します。
妹さくらの夫・博(ひろし)のお父さんが、
寅さんに、しみじみと次のように話します。
家族への想いです。
「バスに乗り遅れて田舎道を歩いているうちに
日が暮れてしまってね。
暗い夜道を心細く歩いていると、ポツンと
一軒家の農家が立っているんだ。
リンドウの花が庭一杯に咲いていてね。
開け放した縁側から明かりのついた茶の間で
家族が食事をしているのが見える。
まだ食事に来ない子どもがいるんだろう。
母親が大きな声で子どもの名前を呼ぶのが
聞える。」
演じていたのは、名優・志村喬さん。
家族への想いがせつせつと伝わってきます。
林地の中で、ひと際目立っていたのが、
ガマズミの実です。樹全体にびっしりと
実がついていました。
赤い実がひと際あざやかです。
これが本来のメドーセージなんだそうです。
え、街中を散歩していてよく見かける
メドーセージは、じゃあ何ですか。
実は、メドーセージというのは英名なんだ
そうで、学名はサルビア・プラテンシス。
つまり、上の写真がメドーセージにならなければ
いけなかったわけです。
ところが、なぜか日本では、よく街中で見かける
サルビア・ガラニチカが、流通名として、
メドーセージになってしまっているのだそうです。
どこで違ってしまったのか。
やっと、キチジョウソウ(吉祥草)の花を
見ることができました。
これをみると幸せが訪れると言われているの
ですがー。もっともなぜそう言われるのか、
よくわからないらしいです。
ともあれ「信じる者は救われる」です。
良いことがありますように。
山野草も、派手さはないものの、いろいろと
花や実をつけています。
か弱そうに見えて、どうしてどうして、
しっかりと生きているんですね。
世界が平和でありますように!
カンサンさんのブログの写真でみる
リンドウやセンブリの花は、とても
いいですね。
どちらも、秋を感じさせてくれて、
爽やかな気分になりますね。
ヒマヒマノキさんもリンドウにセンブリを見られたのですね。紅葉のちょっと前の今はこの花がいいですね。