中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

夫婦関係

2010-09-02 08:54:17 | 身辺雑記
 ほとんどの夫婦はもともと赤の他人で、しかも育った環境が違う。大げさな言い方をすれば異文化に育った者同士が同じ屋根の下で生活するようになるのだから、最初のうちは夢中で過ごしても、やがては互いを見る目も冷静になってきて、時には戸惑いや幻滅を感じたりする。そのようなことを乗り越えながら夫婦関係が築かれていくものだが、何年たってもぎくしゃくしたものを感じている夫婦もあるようだ。

 NHKが行った全国の16歳以上の男女3600人を対象にした調査で74%に当たる2665人から回答を得た。その中で夫婦関係について尋ねたところ、「うまくいっている」という回答は90%で、「うまくいっていない」は8%だった。まずは結構なことだが、「うまくいっていない」と答えた人を性別、年代別に見ると、40代の妻でおよそ18%と最も多く、40代の夫に比べて2倍に上り、夫婦の間で意識のズレがあったようだ。

 「うまくいっていない」という答のうち、家族との会話が「取れている」との答は41%だったのに対して会話が「取れていない」との答は半数以上の56%とに上っていた。会話が少ないほど夫婦関係もうまくいっていないと感じることが多くなっているということだ。それはそうだと思う。夫婦に限らず人間関係をつなぐ重要な要因の一つはやはり、言葉、会話だ。40代ともなると、結婚してから20年近くたち、自分の来し方行く末を何かにつけ考える頃だろう。特に今頃の女性は、「メシ、フロ、ネル」だけでは満足できないだろう。江戸時代や明治時代の男のように寡黙が美徳とされる時代ではない。饒舌は不要だが、やはり会話は必要だろう。何気ないことでもいい、夫婦ならではの会話を重ねて夫婦関係に潤いを与えていくことで、穏やかで安定した50代、60代が迎えられるのだと思う。