中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

落ち鮎

2010-09-28 09:39:36 | 身辺雑記
 近所に良い鮮魚店がある。良心的で、活きの良い魚を扱っているのでなかなか評判が良く、贔屓の常連客は多いようで、夕方に行くとほとんど売り切れている。私も時々買うがいつも満足する。前に書いた鱧の落としもこの店で買った。今は落ち鮎の季節で、煮つけを折々売っている。この煮つけを買ってHg君のところに持ち込み、Hr君も来て一緒に食べた。Hg君の奥さんがいつものようにいろいろと菜をつくってくれた。

 鮎の腹は大きく膨らんでいて、身をめくると膨れ上がった卵巣が見える。軟らかく上手に炊けていて、味付けもなかなかよく、2日かけて十分に煮込んであるから骨まで軟らかく、私は頭まで残さず食べた。

     

     

 落ち鮎は秋に成魚が産卵のために川の上流から下流域に降るものを言う。若いときには灰緑色だった体色が、秋に性成熟すると橙と黒の独特の婚姻色へ変わり「さびあゆ」と呼ばれるようになる。

 鮎にはスイカやキュウリに似た独特の香りがあるようだが、私は生の鮎を扱ったことがないので嗅いだことがない。

 中国では「香魚」と言い、「鮎」の字は「鯰ナマズ」を意味する。中国人は魚卵を敬遠するようだから、日本のように卵をたくさん持つ落ち鮎を賞味することはないのではないか。