かつて非常に人気のあったコメディアングループ「クレージーキャッツ」のメンバーだった谷啓さんが急死した。自宅の階段をのぼる際につまずいて転倒し、顔面を強打したことによる脳挫傷だったようだ。享年78歳。私より1歳年上だ。どのような状況だったのか詳細はよく分からないが、脳挫傷を起こしたくらいだからよほど強い衝撃を受けたのだろう。改めて、年をとるとどんなことが起こるかわからないと思った。
私の家にも階段はある。どの家でもそうだろうが、住宅の階段というものは傾斜が少しきつい。私はもう何年も前から階段をのぼるときには前屈みになって階段に手をかけるようにする。格好はよくないが 体裁は構っていられない。背を伸ばしてのぼり、踏み外したり、よろめいて後ろに倒れて落下でもしたらと思うからだ。脚が重くなり足の裏の弾力性が乏しくなった近頃では、降りる時にも注意して。側面の壁に手を押し付けて支えながら一歩ずつ降りる。とんとんと軽やかにのぼりおりしたのはもう過去のことになった。
家以上に気を遣うのは駅やビルの階段だ。どちらも家に比べて長いから余計に注意する。手すりは必ず持ってゆっくり足を運ぶ。いかにも老人じみているが、人がどう思おうと構わない。かつて教育センターにいた時に、高齢者対象の講座を担当したことがあったが、その講座の一つである講師が、60歳を過ぎたら階段を降りる時には手摺を持ちなさいと話したことが頭に残っていた。そうやってゆっくりと降りていく私の側をとんとんと軽やかな足取りで降りていく人を見ると羨ましいとは思う。
年をとるといろいろな変化が起こるが、脚の弾力性が乏しくなるのもその一つだろう。今の私はこれまでの運動不足がたたり、脚がとても弱くなってきている。跳んだりはねたりはもちろん、走ることもままならない。先日軽やかに走った夢を見て、目が覚めてから虚しくなった。
私の家にも階段はある。どの家でもそうだろうが、住宅の階段というものは傾斜が少しきつい。私はもう何年も前から階段をのぼるときには前屈みになって階段に手をかけるようにする。格好はよくないが 体裁は構っていられない。背を伸ばしてのぼり、踏み外したり、よろめいて後ろに倒れて落下でもしたらと思うからだ。脚が重くなり足の裏の弾力性が乏しくなった近頃では、降りる時にも注意して。側面の壁に手を押し付けて支えながら一歩ずつ降りる。とんとんと軽やかにのぼりおりしたのはもう過去のことになった。
家以上に気を遣うのは駅やビルの階段だ。どちらも家に比べて長いから余計に注意する。手すりは必ず持ってゆっくり足を運ぶ。いかにも老人じみているが、人がどう思おうと構わない。かつて教育センターにいた時に、高齢者対象の講座を担当したことがあったが、その講座の一つである講師が、60歳を過ぎたら階段を降りる時には手摺を持ちなさいと話したことが頭に残っていた。そうやってゆっくりと降りていく私の側をとんとんと軽やかな足取りで降りていく人を見ると羨ましいとは思う。
年をとるといろいろな変化が起こるが、脚の弾力性が乏しくなるのもその一つだろう。今の私はこれまでの運動不足がたたり、脚がとても弱くなってきている。跳んだりはねたりはもちろん、走ることもままならない。先日軽やかに走った夢を見て、目が覚めてから虚しくなった。