中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

内向き

2010-09-06 11:09:22 | 身辺雑記
 産業能率大学が全国の新入社員に対してインターネットで行ったアンケート調査によると、回答を得た400人の49%が「将来、海外で働きたいとは思わない」と考えていることが分かったというニュースを読んだ。

 これは3年前の前回調査より13%近く増えて、10年前の調査開始以来、最高だったと言う。その理由を複数回答で尋ねたところ、「リスクが高いから」が56%で最も多く、次いで「自分の能力に自信がないから」が54%、「海外に魅力がないから」が44%だった。

 企業のグローバル化が言われる昨今なのに、新入のフレッシュな青年が何とも消極的内向きなことだと思う。「リスクが高いから」と言うリスクは何を想定しているのか。海外と言うと危険が多いと思うのだろうか。「自分の能力に自信がないから」では、日本で仕事をしてもうまくいかずに落ちこぼれるのではないか。「海外に魅力がないから」に至っては若者としての好奇心が感じられない。

 若者達はよく海外に出ると聞く。長期休みの時の空港の国際線の混雑ぶりからも海外に魅力を感じている若者が多いことが窺われるが、海外と言うとツアーやリクリエーションの対象としか考えていない者が多いのだとしたら少し寂しいことに思われる。

 調査を行った産業能率大学では「企業のグローバル化が進むなか、『巣ごもり』の意識が高い層が増えているのは心配だ。企業側は、海外戦略の位置づけを明確にし、若い社員を短期間でも海外に派遣するなど、海外勤務の魅力を伝えていくことも重要だ」と指摘していた。