中国迷爺爺の日記

中国好き独居老人の折々の思い

暖房異変

2009-11-20 08:48:47 | 中国のこと
 このところ中国北部は大雪で建物の倒壊などの被害も出ていうようだ。西安でも近年には珍しい雪続きだったようで、旅行社に勤めている袁毅は、事務室の空調が効かなくなりパソコンを扱うにも指が動きにくく、とても寒いとこぼしていた。
 
 謝俊麗の家は床暖房で熱力会社から熱湯が送られてくる。会社から住宅までは途中に加熱する設備があるそうだ。寒くなったので給湯が始まるというその日になっても送られてこない。原因は会社と農民のトラブルだったということだ。おそらく土地をめぐるトラブルで、会社は農民の土地を取得したが、補償が不十分だったのだろう、怒った農民達が会社に押しかけたようだ。中国でよくあることで、巧言を弄して農民から土地の所有権を移譲させ、補償金は非常に少ないか、うやむやにしたりする。このようなことがダムなどの公共施設の建設のときにもよく問題になるようで、農民が泣かされることが少なくないようだ。

 俊麗の家の暖房の問題も、会社の説明ではいつ解決するかわからないということだったらしく、毎日寒かったようで、まだ1歳を過ぎたばかりの息子の撓撓(ナオナオ)は、たくさん着せられてまん丸になっているよと俊麗は言った。

 トラブル発生から1週間ほどたった一昨日、やっと送湯されてきたようだ。農民達が納得するように解決したのだろうか。



中国茶

2009-11-19 10:29:48 | 中国のこと
 茶は好きだが、1日に何度も飲むことはない。特に朝は飲むことはなかった。

 先月西安に行った時に、李真や謝俊麗の友人の王暁玲から緑茶をもらった。西安のある陝西省の南の方で産する「紫陽毛尖」という緑茶で、茶というものは中国の中部から南部にかけて産するものだから、この紫陽毛尖は中国の最も北でつくられる茶だ。淹れると爽やかな香りと味わいのある、よく知られた銘茶である。ふと思いついて、まだ眠気の覚めない状態の時に一服淹れた。爽やかな味に満足したが、すぐに目が覚めてきて、すっきりした気分になり、これはよい、できれば毎朝淹れようと思った。



 数年前に西安に行った時、街を歩いていると何やら気分が重くなってきた。茶を買うつもりだったので、ある茶舗に入ると茶を淹れて勧められた。2、3服飲み、茶を買って外に出たが、気分がとても爽やかになったのに驚いたことがあった。古来中国では、茶は精神を安定させ疲れを取るということで薬用とされてきたことは知っていたが、これがその効用なのだなと実感したものだった。

 中国にはさまざまな茶があり、どれもそれぞれ立派な名称がつけられている。曰く、西湖龍井、碧螺春、黄山毛峰など、名前も立派だが、香りも味も素晴らしいものが多くある。数百種を数える銘柄のほとんどは緑茶だ。以前中国に行ったとき、土産物屋や茶の店では日本人と見ると烏龍茶を勧められた。日本では烏龍茶の人気が出だした頃だから、中国を訪れる観光客は、本場中国の烏龍茶をと買い求めることが多かったのだろう。烏龍茶は青茶と呼ばれる半発酵茶に属し、鉄観音がよく知られているが、広東省や台湾などでつくられるもので、中国の茶としては少数派だが、素晴らしくおいしく高価なものも少なくない。

 いっとき、中国茶に凝ったことがあったが、日本で売られているものは高くて長続きしなかった。手元には中国でもらったり買ったりしたものがまだいくつかあるので、また楽しもうかと思う。

播州平野

2009-11-18 22:11:17 | 身辺雑記
 久しぶりに加古川に行った。このところ明石まではよく行くが、それより西にはあまり行っていない。時間が十分にあったので各駅停車のようによく停まる快速電車に乗り、ゆっくり景色を眺めた。明石から西は宮本百合子の作品でも知られた播州平野だ。播磨平野とも言う。明石から加古川、高砂、龍野と続き、姫路に至る広い地域だ。

 60年近く前、学生だった頃、滋賀県大津の我が家に帰ったり、広島の大学に戻ったりする時にはいつもこの沿線を通った。その頃は線路の両脇には広大な農地が広がっていて、いかにも穀倉地帯という趣だった。それが今では住宅や企業の建物が立ち並び、その間に農地があるような様相になっていて、昔の面影はまったくない。もうかつての播州平野のイメージではない。殺風景になったなあと今更のように思った。

 加古川駅も低いホームのいかにも地方駅という感じだったが、すっかり変わって高架駅になっていて、60年前どころか20年ほど前に比べても様変わりしていた。列車の本数も増えて便利になり開発も進んだのだろうが、記憶に残る昔の風景が何となく懐かしかった。


人参果

2009-11-17 08:53:57 | 中国のこと
 Hg君夫妻から奇妙な果物、と言うよりは木の実をもらった。軽くて豆の莢のような形で果皮は薄く破れやすい。中には半分乾いたような果肉が入っていて、食べると杏のジャムのような味で甘酸っぱい。中には大きな種子が入っている。西安の市場で買ったようだが、私は初めて見た。人生果(レンションゴゥ)と言うとHg君夫人が言ったのでインタネットで検索したら、まったく違う果実の写真が出てきた。

 「人生いろいろ」などと言うから、人生果にもいろいろあるのだろうと思って西安の謝俊麗に写真を見せて尋ねたら、食べたことはないが人参果だと言った。スーパーに売っているという。「人参」の発音も「人生」に似ていてレンションだから、通訳が訳し間違えたのかも知れない。





 中国の伝説では人参果は架空の不老不死の果実とされていて、「猪八戒が人参果を食べる」という諺があるようだ。西遊記に出てくる猪八戒は貴重な人参果の味が分からないので、物の価値や有難みを理解しないこと、日本の「猫に小判」「豚に真珠」と同じ意味と言う。

 この人参果、その奇妙な形から、伝説の果実の名がつけられたのだろう。それにしてもこれは北方系のものか南方系のものか、いったいどこで産するものなのだろう。謝俊麗は南ではないかなと言った。


雑記・雑感

2009-11-16 11:03:54 | 身辺雑記
抵抗
 千葉県市川市で英国人の女性英語講師の遺体が見つかった事件で、死体遺棄容疑で逮捕された30歳の男は、逮捕後の3日間以上食事はまったく取らず、事件についての取調べにも無言を通しているという。取り調べに当たっている警察では、「すねているのかどうか、意図が読み取れない。逃げるという目標を失って放心状態なのか」と戸惑い、医師の診断を受けさせることにしているようだ。
 事件後2年以上の間、顔に整形手術を施すことまでして逃走を続け、逮捕されるとこの行動だ。こういうことをすればするほど自分には不利になることの判断がつかないほど、精神のバランスを失っているのだろうか。今のところは死体遺棄容疑だが、これでは殺人を犯したことも白状しているようなものだ。最近は異常な凶悪犯罪が多いが、何に抵抗しているのか、この男の行動には犯罪者の病的な部分を垣間見せられるような思いがする。(11/14)


朝食の「改善」
 独居生活の気ままさで夜は遅く、朝も遅い。そのせいか起きても食欲がない。それでこのところずっと朝は牛乳を一瓶、それも小瓶で済ませてきた。それで昼までもつのだが、それはいけない、朝食はしっかり食べなければとも聞くし、年をとればクッキー2、3枚くらいでもいいとも聞く。迷うのだが、朝からしっかり食べたいというほど食欲は起こらない。それでも少しは考えたほうがいいかも知れないと思い、「改善」することにした。
 改善と言っても、「朝はトーストに目玉焼き、フルーツにヨーグルト、牛乳かジュース」とか、「温かいご飯に味噌汁、卵焼きに海苔に漬物」などというようなことは今の私には現実的ではない。それで、これまでの牛乳にバナナも加えることにした。妹がチーズもどうかと言ったのでそれも採用し、毎日ではないがゆで卵も食べることにした。これくらいなら朝寝坊の寝起きの腹にもすんなり収まる。専門家からすれば批判もあるだろうが、これくらいにしておこう。そうは言っても、ブログ友の隣の市に住むOjさんは毎日の早朝ウォーキングの後には、奥さん手作りの朝食を楽しんでいるようだし、北海道のSさんも奥さんが料理上手のようで羨ましいと思う。私も妻が在世していたら、もう少しはましな朝食をとるだろうが、無い物ねだりしても仕方がない。(11/15)

この報酬!

2009-11-15 09:19:03 | 身辺雑記
 来年度予算要求の無駄を洗い出すための行政刷新会議が実施する「事業仕分け」が始まった。各省庁の要求について「仕分け人」が、それが妥当かどうか省庁の官僚と渡り合うのだが、かなり激しい遣り取りもあるようだ。どのような結果になるのか、またこのような手法について国民がどのように評価するかは今後のことになる。

 これに関連して、新聞のある記事に目を引かれた。教育研修センターの理事長の年間報酬が1849万円、国立青少年教育振興機構の理事長が1790万円という驚くような金額だ。前者は文部科学省の元高等教育局長、後者は元文科審議官で、明らかな高級官僚の天下りだ。どちらも文科省所管の独立行政法人で、仕分け人の委員から「並外れている」、「報酬に見合った仕事をしているのか」などの批判が続出したというが当然のことだろう。教員研修センターの常勤役員は3人で、うち2人が官僚OB、非常勤役員を含めた役員4人の年間報酬は約4740万円だという。

 まったくべらぼうな話だと思うが、これは氷山の一角だろう。各省庁の天下り官僚の報酬の全額はいったいどれくらいになるのか。私のように定年退職後はしばらくある障害者団体で働き、月額15万円をもらい、その後はささやかな年金(それでもましな方と言われている)で生活する者から見れば、別世界の人間達のように思えてくる。天下りだけでなく、いわゆる「渡り」を繰り返し、退職後に巨額の収入がある官僚も少なくないようだ。お手盛りでこのような制度をつくり、そこから常識はずれの報酬を手にして恬として恥じることのない神経は度し難く、理解しがたいものがある。税金というものをどのように考えているのだろう。

            


雑記・雑感

2009-11-14 11:22:19 | 身辺雑記
凶悪な事件 
 島根県の女子大学生が殺害された事件は何ともやりきれない思いがする。夜アルバイト先から帰る途中に何者かに襲われたらしいが、先ず切断された頭部が発見され、その後手足を切り落とされた胴体部分も発見された。着衣はつけていなかったらしい。まだ19歳、留学の夢もあったそうで、何とも哀れで痛ましく胸が痛む。両親は遺体と対面したそうだが、愛娘を理不尽に奪われた嘆きはいかばかりだろう。いったい犯人はどのような人間なのか。人間とは呼べない鬼畜のような異常者で、このような人間が存在しているのかと思うと慄然とする。犯人が一日も早く捕らえられるように願う。(11/8)


検査の結果
 先日受検した後期高齢者健康診査の結果をもらった。結果は上々だった。大腸癌、前立腺癌、肺癌はすべて「異常を認めず」。血液検査の結果は、肝機能もコレステロール値、中性脂肪値などすべて基準値。血圧は正常だが、これはやや高めになることがあるので軽い降圧剤を服用しているから、判定としては「要治療」としておくということだった。これで万々歳というところなのだが、近頃はかなり疲労感があり、脚も坐骨神経痛で痺れるから、何か健康そのものという感じがしないのが残念だ。これは加齢現象としておくとしよう。(11/9)


タレント騒動
 人気女性タレントが覚せい剤取締法違反で逮捕され、世間の耳目を集めた裁判の結果が出た。懲役1年6ヶ月の有罪判決で、3年の執行猶予がついた。逮捕された直後から、芸能界への復帰期待が言われるなどして、苦々しい思いをさせられたが、香港や台湾でも人気があったこの女性の復帰を望む声があるそうだ。中には巨額の金額で復帰ツアーを望む声もあるらしく、いかに人気があったにしても異常な騒ぎようだ。こんなことだから覚醒剤というものが軽く見られ、芸能界で使用する者が後を絶たないのだ。本人は介護の勉強をするとか殊勝なことを言っているようだが、本気であってほしい。とにかくマスコミも騒ぎ過ぎだ。ある新聞の軽妙な川柳を載せている欄にあった2句。「NHKまでものりピー テレビ消す」、「のりピーの他にニュースはないのかい」。(11/10)

             

縮む

2009-11-13 08:51:10 | 身辺雑記
 市の医療助成課から後期高齢者健康診査の受診通知が来た。任意ではあるが受けた方がいいと思って、先月かかりつけの医院で受診した。

 検査は肺癌、大腸癌、前立腺癌などの検査を含めてX線撮影や血液採取があった。諸検査の前に体重と身長を測ったが、体重は一時よりも減っていて適正に近づいていたので安心したが、身長は何と若い頃よりも3センチも減っていたので驚いた。私は元来背は高くない。最も高い時でも163センチ少ししかなかった。それが一挙に3センチも減ってしまった。古い言い方をすると1寸も減ったことになる。

 この1,2年、どうも自分が小さくなっているような感じがしていた。もともと姿勢はあまりよくないし、年をとるにつれ前かがみになりがちで、歩く時には腰を落とすからだと思っていたのだが、実際に身長が縮んでいたのだった。それにしても3センチは縮み過ぎではないかと思ったが、医院の先生は別に不思議そうな顔ではなかったから普通のことなのだろう。よく考えてみるとそうなのかも知れないと思った。背骨を構成している脊椎骨の間にはクッションの役割をしている軟骨があり、それは年をとるにつれて磨り減るから、それが原因なのだろう。

 家に帰って調べてみると、人間の背骨は頚椎から始まって尾椎までおよそ30個の脊椎骨からなっている。胸椎と腰椎、その間の仙椎だけでも合わせて20個以上ある。それぞれの脊椎骨の間には軟骨があり、その軟骨が2ミリずつ磨り減っても全体としては3センチくらいは縮むことになるわけだ。納得はしたが、ただでさえ小柄なのにと、少し忌々しくなり、年をとったことを思い知らされた。これからは小さいおじいちゃん(小爺爺)でいくわけだ。

            

 

菊花展

2009-11-12 09:22:49 | 身辺雑記
 2週間に1回,JR明石駅の近くの漢方薬局で薬をもらっているが、その帰りに明石城公園で菊花展をやっていたので立ち寄ってみた。


 毎年開催しているようで、明石市や近郊の市町から熱心な愛好家が出品していた。それぞれ腕に覚えのある人たちなのだろう。私はまったくの門外漢だが、さまざまな形、鮮やかな色彩を楽しむことができ、改めて菊の品のよさを認識した。













孔雀


明石と言えば、やはり蛸




江戸菊、嵯峨菊などの古典菊


てまり菊












兵庫県知事賞受賞作品







            

京都御所(2)

2009-11-11 11:19:49 | 身辺雑記
 御常御殿(おつねごてん)。室町時代に造られた、天皇の日常生活の場で、紫宸殿などここまでの建物がある所が「表」、御常御殿以内は「裏」で男子禁制。


 御内庭(ごないてい)。御常御殿の東の庭。


 御三間(おみま)の屋根。御三間は日常の居間であった時期もあったという。



 ここから北側は今回、特別に公開された。

 皇后宮常御殿(こうごうぐうつねごてん)。皇后の日常生活の場。


 玄輝門。女御(高位の女官)入内の儀式に使われた。


 朔平門。京都御所の最北の門。南の建礼門と対をなしている。


 飛香舎(ひぎょうしゃ)。皇后の正殿。




 若宮・姫宮御殿。皇子・皇女の生活の場。



 快晴に恵まれた約1時間半の参観時間だったが、広い御所内は各地からの観光客などで大変な人出であったし、玉砂利の部分がかなりあったので少々疲れた。それぞれの建物は趣があり、ゆっくり静かに拝観できればよいだろうと思った。建物を撮るのは難しいし、参観者で混雑しているのでなかなか撮りにくかった。