ナチュラルな暮らし

穏やかな日常の一コマ

百段階段のひな祭り企画展「ミニチュア×百段階段~文化財に広がるちいさな世界~」

2025-02-02 | ミュージアム

「ホテル雅叙園東京」の「百段階段」のひな祭り企画を観たくて訪れました。目黒駅から行人坂を下って行きました。この百段階段は昭和10年に建てられた木造建築で、99段の階段廊下に7つの部屋があって、それぞれの部屋に趣向を凝らした展示がされていました。まずは正面玄関と百段階段への豪華なエレベーターです。

     

     

  

 

エレベーターホールに展示されていたのは百段階段の部屋を描いた絵と箱階段にミニチュアドールなど、それに山形の啓翁桜でした。

     

     

 

目黒雅叙園は昭和6年にここで開業したそうです。 

     

     

 

百段階段はこのホテルに残る唯一の木造建築で、当時のお部屋も残っています。戦時中は海軍病院として使われていたので焼け残った建物だそうです。移動手段は階段のみで99段あります。

       

     

 

今年のひな祭り時期の展示はお雛様ばかりではありませんでしたが、まずはお雛様をじっくりと見学しました。やはりミニチュアのお雛様たちです。名店七澤屋(江戸時代後期に上野にあった玩具店)の雛道具を中心とした雛飾りです。

     

     

     

 

こちらの極小雛飾りは贅沢が戒められた江戸後期に出てきたそうです。和のミニチュアは江戸小物玩具と呼ばれるものです。

     

     

     

     

     

     

     

     

     

こちらは別の部屋に飾ってあったお雛様たち…それぞれ風情のあるお雛様たちでした。古そうなものも新しそうなものもありました。

     

     

     

     

展示はたくさんあったのですがまずはお雛様を載せました。この雅叙園の百段階段のお部屋は宴会場として昭和63年まで使われたそうです。私が雅叙園を訪れたのは若かりし日のこと…父が上京してここに泊まり夕食に呼んでくれたのでした。記憶が定かでありませんが当時も豪華な場所だった気がします。それに義兄夫婦はここで結婚式をしたそうです。別の義兄からの情報で、この日一番に訪れた「日本民藝館」の創立者「柳宗悦」の息子さんは実家を何度か訪問されたとのこと!義母の手打ちそばをいつも食べて行かれたそうです。園芸家の「柳宗民」さんです。NHK趣味の園芸のレギュラー講師を長年務められた方です。著書「雑草ノオト」は私も読みました。現日本民藝館の館長さんはみさと64さんの旦那様のご友人とのことですし、いろいろ繋がって思いを馳せたことでした…   

     

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旧前田家本邸洋館のガイドツアー

2025-01-30 | ミュージアム

「旧前田家本邸和館」のガイドツアーの後、今度は「旧前田家本邸洋館」のガイドツアーに参加しました。洋館は昭和4年に前田家の16代当主前田利為候が居宅とし、海外からの賓客も迎えられる様に建てたものです。イギリスのカントリーハウス風に造られています。鉄筋コンクリート造りでスクラッチタイルと大華石の装飾が施されています。正面からの姿と広場から見た洋館、建物後方の姿です。

     

     

     

 

入口の車寄せを入ると重厚で広々とした玄関広間があります。蛇紋石の柱、チーク材の梁、寄せ木細工の床など豪華なものです。

     

     

 

大客室、小客室にも工夫がこらされていて、居心地の良さそうな空間が広がっていました。

     

     

 

この客間の床に敷いてある絨毯にこんなに美しいプリズムによる光が差していました。窓ガラスの縁がプリズムになっていました。

  

     

     

 

大食堂も豪華なものでした。

     

     

     

     

     

 

大食堂のマントルピースの周囲には金唐革紙が貼られていました。ずいぶん色あせてしまっていましたが、貴重な金唐革紙がここで見られて嬉しかったです。金唐革紙は旧岩崎邸にもあり、地元の林家住宅にもあって今や現存するものが少ない貴重な壁紙です。

     

     

 

食堂の飾り棚に当時の食器や絵皿などが飾られていました。

     

     

 

階段下には小さな「イングルヌック」と呼ばれる休憩室があってステンドグラスが美しかったです。

     

 

優雅な大階段を上って2階を案内していただきました。ここにもチューダー様式のステンドグラスの窓があって素敵でした。

     

     

 

2階には書斎や家族の部屋がありました。

     

 

夫人の部屋や寝室の調度品も豪華で、イギリスに駐在していたので、そちらのハンプトン社であつらえたものが多いそうです。寝室の枕元には前田家に伝わる守り刀が置かれていました。

     

     

     

     

 

それぞれの部屋のシャンデリアも豪華で注目でした。

     

     

 

イギリスから帰国する時に使ったトランクにも加賀梅鉢の家紋がありました。

     

 

最後に駒場公園に咲いていた花たちです。まだ(?)バラの花が咲いていて驚きでした。サザンカやシャクナゲ(?)、それにツバキやスイセンもたくさん見かけました。

     

     

     

     

     

 

丁寧な案内で旧前田家本邸の建物をじっくり見学することが出来て良かったです。この後、目黒に向かいました…

 

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旧前田家本邸和館のガイドツアー

2025-01-29 | ミュージアム

 

日本民藝館の見学の後、隣接の駒場公園内にある「旧前田家本邸」の洋館と和館を訪ねました。ここには旧加賀藩主前田家16代当主の前田利為侯爵によって昭和4年に洋館、5年に和館が建てられました。どちらも重要文化財の指定を受けています。今回ガイドツアーがあるということでそれに参加しました。まずは和館です。

     

     

     

 

この和館は生活に使ったのではなく、海外からのお客さんに日本文化を伝えるために建てられたそうです。16代前田利為侯が亡くなった後、中島飛行機製作所が買収し、戦後は連合国軍に接収されアメリカ軍司令官の住居とされ、接収解除後は東京都へ移管され、その後現在は目黒区の管轄となっています。建物内部はガイドさんの案内でじっくり見学することが出来ました。客間は明障子付きの付書院や鳥居型の違い棚、大きなな床の間を備えた書院造でした。

     

     

 

注目はこの「筬欄間(おさらんま)」と「釘隠し」です。襖の引手の「加賀梅鉢」の紋も前田家ならではのものです。

     

     

     

 

入側と縁側の天井や小座敷の廊下にあった杉戸の描かれた絵に注目でした。この絵は明治期を代表する日本画家、橋本雅邦のよるもので、前田家が駒場に移る前にいた本郷の邸宅で使用されていたものだそうです。

     

     

     

 

客間から眺められる庭は池泉庭園です。滝を配して流れを楽しむ庭だったようです。

     

     

 

一般の見学者が入ることが出来ない茶室と二階の部屋も案内していただきました。趣ある天井に注目でした。

     

     

 

洋館と和館は繋がっていて、その渡り廊下も風情のあるものでした。

     

 

吹き抜けの階段室を備えていて、階段の手すりには伝統的な社寺の意匠を用いたようです。

     

 

2階の座敷の窓は開放的で日当たりの良いお部屋になっていました。違い棚や天井も手の込んだものでした。

     

     

          

 

2階にはトイレや浴室が当時のまま残されていて注目でした。当時使われていた湯沸かし器も…

     

     

     

     

 

この和館の平唐門や塀も重要文化財に指定されていて趣深いものでした。紅梅が見事に咲いていてお花見が出来ました。クロガネモチの木に赤い実が見事についていました。

     

     

     

     

 

ここのすぐ前に「日本近代文学館」があって心惹かれましたが、今回は時間の都合で立ち寄れませんでした。たくさんの資料があって検索もできるようです。

     

     

 

丁寧なガイドさんに案内していただいて、じっくりその建物を見ることが出来た前田家本邸和館…続いて洋館も見学しました…

 

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東京へ~日本民藝館~

2025-01-26 | ミュージアム

久しぶりに東京へ行ってきました。今回は日帰り、朝一番の中央線特急「あずさ」に乗りました。出かける時はまだ日の出前、月がきれいでした。

     

     

 

高い山から日が当たってきました。甲斐駒ヶ岳です。

     

     

 

日の出は韮崎付近でした。「甲斐駒ヶ岳」はきれいに見えましたが、「富士山」はかすかに見える姿で霞んでいました。

     

     

     

 

今回は目黒の辺りをコンパクトに歩く予定で新宿から渋谷へ、そして井の頭線に乗りました。何と井の頭線に乗るのは半世紀ぶりくらい…渋谷も久しぶりで、思わずスクランブル交差点やハチ公像の写真を撮ってしまいました(笑)

     

     

 

目的地は京王井の頭線で駒場東大前下車の「日本民藝館」です。民藝運動を牽引した「柳宗悦」によって1936年に設立され、古今東西の工芸品(陶磁、染織、金工、石工など)を蒐集、展示しています。日本民藝館の向かいには西館の長屋門がありました。その奥は旧柳宗悦邸です。

     

     

     

 

建物内部は写真撮影禁止なので外部の展示品などです。梅のつぼみが膨らんでいました。

     

     

     

 

今回の企画展は「仏教美学 柳宗悦が見届けたもの」でしたが撮影禁止で写真がありません。パンフレットから…表面は13世紀のフランスの作品で裏面は仏教美学を追求する中で蒐集した造形物と著書です。

     

   

 

一部のこのコーナーだけ写真撮影が許可されていました。説明書きは意図的に無く、直観で見て下さいとのことでしたが、それぞれの作者の想いが伝わってくるような作品たちでした。

     

  

  

  

  

  

  

  

  

 

ここには「棟方志功」の作品が沢山収蔵されていて、企画展も度々開かれているようでした。パンフレットからと絵葉書からです。

      

  

 

こちらの絵葉書は18世紀の壺と水滴、それに15~16世紀の壺で朝鮮王朝時代のものだそうです。

     

 

ずっと気になっていて、行ってみいたいと思っていた「日本民藝館」です。古い建物も趣あるものでしたし、日々の生活の中で使われた器や工芸品の中にある美...ここでたくさん出会うことが出来、嬉しい時間でした。 

 

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鉢花と冬芽と冬景色

2025-01-21 | 日常のあれこれ

寒い時期は屋内の鉢花を楽しみます。幾つもの蘭の鉢植えがあって、夏の間は軒下の半日陰の場所で過ごし、寒さに当てた後で部屋に取り込んで暖かい環境で管理します。まず咲き出したのは「ミニカトレア」たちです。小さな鉢ですが、それぞれ素敵な花を咲かせてくれました。これはいかにも「カトレア」といった感じの花です。

     

     

 

優しい色合いのこの花も素敵です。

     

     

 

この色合いも素敵で元気をもらえます。

     

     

 

今年初めて咲いた珍しい色合いの「ミニカトレア」です。

     

 

華やかな花の後には地味な冬芽です。寒い冬でも花芽が膨らんできている「ダンコウバイ」や「アブラチャン」は嬉しいものです。

     

     

 

「クロモジ」の芽はもう開きかけていましたが、「タラノメ」はまだしっかり硬い冬芽でした。

     

     

 

冬になってもまだ種を抱いている「ウバユリ」の姿です。

     

 

この後は冬景色です。まずはいつもの諏訪湖…このところの暖かさで大寒でも湖面に氷はありません。水鳥たちは寒そうですが…

     

     

 

用事があって松本まで行ってきました。山麓線の畑には雪が残っていましたが、雪景色の北アルプスは雲に隠れて見えませんでした。

     

     

 

午後になったら真っ白に雪化粧した北アルプスが見えてきました。松本市並柳地区から見た北アルプスと常念岳です。

     

     

 

帰り道の塩嶺大橋から見た諏訪湖と八ヶ岳です。こちらも真っ白でした。

     

 

最後はこの日、松本市内田地区で出会った道祖神の飾りです。これは「おんべ」と呼ばれるもので、小正月行事で道祖神に立てられるものです。このおんべは二十日正月にはずされて各家に配られて魔除けとして飾られるのだそうです。

      

     

 

大寒でも思いの外寒くならず、今年こそはと期待が高まった御神渡りもむずかしそうです。山に雪は多いようですが、里の雪は少ないです。この時期の鉢花と冬景色でした…

 

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