美術館巡りが続きます。「諏訪市美術館」では毎年「学校連携展」を実施していて、今年度の企画は「豊田小学校+矢島与萌(やじまともえ) 路傍のかゃみぎゃみ~今わたしのそばに~」のテーマでした。この日、「矢島与萌」さんのギャラリートークがあるというので出かけました。「矢島与萌」さんは岡谷市出身の陶芸作家さんです。今は岐阜県多治見市で教鞭をとりながら作陶をされておられます。この日は小学生と共に取り組んだ作品作りについてお話しいただきました。
矢島さんは諏訪地方では身近な存在としてある「道祖神」を取り上げて、子どもたちのよりどころとなる道祖神づくりをサポートされました。「神々」と言うほど仰々しくなく「かゃみぎゃみ」という言い方でも許してくれそうな、自分ならではの道祖神を子どもたちは作り上げていました。子どもたちの作品はたくさんあったのですが、写真はこれだけ…中心にあるのは矢島さんの作品です。
矢島さんは、絵を描くような感覚で陶芸に取り組んでおられるそうです。様々な道祖神の作品が展示されていました。
「諏訪市美術館」は昭和3年に建てられた「片倉館」の付属施設を使っています。昭和31年に片倉組より建物が寄贈され、美術館として開館しました。県内初の公立美術館、国内でも5番目にできた公立美術館だそうです。古い建物が生かされた雰囲気ある美術館です。
こちらは階段と1階の展示室…柱や天井は「片倉館」と同じような作りになっています。レトロな雰囲気の中での作品鑑賞も良いものです。
こちらがその外観です。「片倉館(国の重要文化財)」と相まってこの建物は国の登録有形文化財になっています。
この日、「片倉館」周辺はマルシェが開かれていて賑わっていました。良い天気で名残の紅葉もきれいでした。
子どもたちの思いのこもった陶器の道祖神たちにも感動でしたし、矢島さんの作陶への思いもお聞きしたうえで作品を鑑賞でき、胸打たれるものがありました。お父様と仕事繋がりがあったのと、ご両親の今やっておられる古民家カフェ「指北庵」(「ふるカフェ系 ハルさんの休日」でも取り上げられました)にも何度も行ったので、ご縁があったことのお話も出来、とって良い美術館での一時でした…