Iさんは旅したグアムでの朝の情景を描かれました。
「投網漁の人」 日本画 F12
明るく輝く浜にコバルトブルーの澄んだ海。ご夫婦でしょうか、地元の方が
持つふんわりと細かい目の網、腰につけた魚籠を見れば小魚を狙った漁
のようです。南国の楽園の穏やかでゆるやかな時の流れがあらわされ
広大な海と空に優しく包み込まれるようなぬくもりのある作品です。
近づいてみました。
鉛筆デッサンで人物をしっかり描きこんだのち、長い時間をかけて
岩絵の具で下地づくりをしました。空とのやりとりには特に力を入れられ
見応えのある変化に富んだ表情となりました。濃い影色に強い日差し
が感じられ、自然と共に生きる素朴な人々の逞しさまで伝わってきます。
Iさんの作品には光があふれ、ますます深みと厚みが増しているのです。
過去の作品は制作順にHP「上郷の森 日本画教室」内の“作品集”の
中のIさんのページにされています。ぜひこちらもご覧下さい。