Uさんは雨に濡れる花を描かれました。
「あじさい」 水彩画 F4
青とピンクのあじさいの花の鮮やかさと色の変化の美しさが引き立つよう
葉の彩度はおさえられ、やわらかく表現されています。水を多く使った
かすかなにじみが奥の茂みとなり白く残している部分が広がりとなって
見るものに雨にけぶる他の花々と静かな雨音までをも想像させます。
近づいてみました。
淡い線で軽やかに鉛筆で下描きを描いたのち、画面の一部分に
水をたっぷりひいて水彩絵の具をゆっくりとたらしこんでゆきます。
絵の具の微粒子が紙に広がりまじりあう変化を味わいながら見守る
Uさんのあたたかい視線がそのまま作品のエネルギーとなっています。
絵の具の良さを引き出しているUさん。使う画材を探究することは大切ですね。
Uさんの過去の作品はHP「上郷の森 日本画教室」内の“
作品集”の中のUさんのページに制作順に掲載されています。