癌春(がんばる)日記 by 花sakag

2008年と2011年の2回の大腸癌手術
   ・・・克服の先に広がる新たな春を生きがいに・・・

イドンナップ岳~その3

2006年08月05日 | 登山・旅行
15分ほど休んで、10:00ちょうど、7年前に断念したイドンナップ岳を目指して薮の中の踏み跡に突入。

前回より踏み跡も非常にはっきりしていて、その間の年月を感じる。

両手でハイマツなどの薮を掻き分けながらのアップダウンの激しい歩きであるが、ときどき現れる右側の源頭地形の花畑が疲れを癒してくれる。

10:50、三角点ピークに到着。目指す本峰はまだ先である。「長い帰りの道のりを考えると、ここが限界かも知れない。先にゆっくり下りてます。」というTaさんを置いて、独りで本峰を目指す。

わずか5mしか違わない本峰を目指して、50m以上の厳しいアップダウンを繰り返す。

かなり急いだこともあり、11:20、意外とあっけなく、まさかあるとは思っていなかった不似合いなほど立派な頂上標識に迎えられて、念願のイドンナップ岳本峰(1752m)に到着。

あれば最高な周りの眺望には恵まれなかったが、7年ぶりのリベンジを果たした満足感に翳りはない。しかも、情報のほとんどなかった沢からのアプローチである。

それにしても、どちらかと言えばこの地味な且つハードなこの本峰までやって来る人は年間何人いるだろうか?この頂上標識の画像も目にした覚えはない。北海道で日帰り可能な山でもっとも遠いピークであることは間違いない。それもごく一部の健脚者だけに限られるであろう。

狭い頂上でそんなことを考えながら、腹ごしらえをして、11:35、長い下山の途に就く。

12:05、三角点ピーク通過。12:45、新冠富士通過。1500m付近の急な花畑のところで写真を撮っていたTaさんに追い付く。

13:25、濡れた沢道具などで重さの増した縦走装備を背負い、これまたアップダウンの厳しい長い夏道を下り、17:20、夏道登山口に無事到着。本日だけで12時間強のハードな印象に残る山行であった。

シュウレルカシュペ川入口で、まっすぐ帰るというTaさんと別れ、新冠温泉を目指す。

入浴後、ビール2杯と味噌ラーメンと房のまま揚げたものが2個も出て来て驚いた「ニンニクのだるま揚げ」をたいらげて、駐車場で車中泊体制に入ったが、疲れ過ぎてなかなか寝付けなかった。


イドンナップ岳~その2

2006年08月05日 | 登山・旅行
8:50、その地点に縦走装備をデポして、水と食糧だけを背負い、半額で買ったトレイルラン用の靴に履き替えて、とりあえずは、新冠富士を目指す。

急な登りを越え、ハイマツや帯の中に続く7年前に歩いた道を辿り、9:45、新冠富士に到着。周りはガスに覆われているが、うれしいことに目指すイドンナップ岳だけは、ときどきガスで覆われるがそこまでのアップダウンの激しい稜線も含めて見えている。


イドンナップ岳~その1

2006年08月05日 | 登山・旅行
《8月4日分》
5:15、ガスが濃く、視界30mほどの中を出発。Taさんペースで登ってもらうために、彼に前を進んでもらう。

780三股は本流の中股を進む。等高線の混み具合から予想はしたが、遥か頭上から流れ落ちてくる高度感のある登りがずっと続く。

当然、数段になって落ちる滝は予想を超える数である。小滝の連続といった方が適切かも知れない。しかし、いずれも釜はなく、その脇を緊張しながらもなんとか越えることができる。ただ1ヶ所、右から合流する凅れ沢を利用し、中尾根を乗っ越して泥壁を緊張して下りて巻いたところがあった。

そんな緊張ながらも楽しい登りが1時間半ほど続き、1050二股に到着。

直進すると新冠富士頂上への直登沢で最後まで厳しい急登が続く。ここは、当初の計画通り、1400m付近で夏道に合流できるはずの左股を進む。

水量も本流の2/3位で、一時伏流するが直ぐに現れる。相変わらず四肢を駆使する厳しい高度感のある緊張の急登は続くが、滝はめっきり少なくなる。

1300mを越えると、斜度が緩んでくる。やがて水流も無くなり、1350付近から薮に突入する。

そのまま谷地形を登り続ければよかったのだが、右の尾根に取り付いたために、遠回りをしたが、8:35、予定通りの地点で夏道に出て、第一の目的達成である。45分ほどの薮漕ぎであった。